洋11-71
「アイ・アム・ナンバー4」 ![]()
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2011(平成23)年6月13日鑑賞<角川映画試写室>
監督:D・J・カルーソ
原作:ピタカス・ロア
ジョン・スミス、ダニエル(ナンバー4)/アレックス・ペティファー
ヘンリー(ジョンの忠実な守護者)/ティモシー・オリファント
ナンバー6/テリーサ・パーマー
サラ(ジョンの恋人)/ダイアナ・アグロン
サム(UFOオタクの高校生、ジョンの友人)/カラン・マッコーリフ
モガドリアン(司令官)/ケヴィン・デュランド
マーク(サラの元カレ)/ジェイク・アベル
2011年・アメリカ映画・110分
配給/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
<次々に、新しい企画とイケメン俳優が!>
ドリームワークスを率いるスティーヴン・スピルバーグ監督は、『トランスフォーマー』(07年)、『ディスタービア』(07年)(『シネマルーム16』436頁参照)、『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』(08年)(『シネマルーム20』14頁参照)、『イーグル・アイ』(08年)(『シネマルーム21』20頁参照)等でシャイア・ラブーフを一気に若手人気俳優のトップに押し上げたが、本作ではそのシャイア・ラブーフにも負けない美形若手俳優アレックス・ペティファーを主役に抜擢!
「ナンバーワン」より「オンリーワン」は、SMAPの『世界に一つだけの花』で歌われたテーマだが、ナンバー4が主人公になる映画は珍しい。本作のタイトルは『アイ・アム・ナンバー4』だが、ストーリー構成上アレックス・ペティファー扮するジョン・スミスは決して4番目の男ではなく、彼が主役。もっともそれは、映画冒頭にロリアン星の生き残りとして地球にやってきた9人のうちの1人であるナンバー3が、ロリアン星に侵入したモガドリアン(ケヴィン・デュランド)の手によってあっさり殺されてしまったから。ナンバー3の訃報を聞いたジョンは、彼の忠実な守護者ヘンリー(ティモシー・オリファント)の指示に従って直ちに逃げ出そうとしたが、学友たちとハイスクール生活を楽しみたいジョンにとっては、逃亡生活はもうウンザリ!
このように、ハリウッドでは次々と新しい企画が立てられ次々とイケメン俳優が起用されているが、さてその成否は・・・。
<ジョンの潜在能力は?>
原作モノへの依存度が強い近時の邦画は、その質を大きく低下させている。それは各種のアメコミや『ジャンパー』(08年)(『シネマルーム19』412頁参照)などの超能力モノ、そして『トワイライト~初恋』(08年)などの「ヴァンパイアもの」に頼らざるをえないハリウッドも同じ?ピタカス・ロアの原作を映画化した本作もアイデアとしては悪くはないが、ジョンが持つ潜在能力の姿が少しずつ明らかにされていくとともに、かなり不気味なモガドリアンの姿やモガドリアンが使う獰猛な4本足の怪獣の姿が明らかになってくると、次第にマンガ的に・・・。
<アメリカの若者たちは「変人」の方が好き?>
今や日本の若者は均一化、均質化が進み、何よりも「人並み」が尊重され突出することを避ける傾向が強いが、アメリカでは?本作の主人公ジョンはロリアン星人だから普通ではないのは当然だが、本作に見るUFOオタクの高校生でジョンの友人であるサム(カラン・マッコーリフ)の独自の生き方や、ハイスクールの有力グループで、町の保安官の息子であるマーク(ジェイク・アベル)の元恋人だったが、マークとの縁を切った途端に仲間から疎外されながら、むしろそれを楽しんでいる女性サラ(ダイアナ・アグロン)の生きザマを見ていると、均一化、均質化されている日本とは大きく違うと実感!
本来嫌な役割だったはずのマークも、ラスト近くには若者らしくいい役割になってくる。選ばれし9人のうちの1人で、女戦士としてド派手な活躍を見せるナンバー6(テリーサ・パーマー)を含め、本作ではそんな若者たちの活躍に注目!ジョンが飼うようになった犬が突如獰猛な怪獣と戦う姿に変身するのはあまりにもマンガ的だが、均一化、均質化されないアメリカの若者たちの活躍をハリウッド映画が描き、そこにアメリカの若者たちが共感しているとすれば、アメリカは今の日本よりよほどマシ?
<ハイラトは異業種格闘シーンだが・・・>
最近のハリウッド映画は、映像が美しすぎることと格闘のスピード感がありすぎることがむしろ欠点?私はそう思えてならないが、まさに本作はその典型。そもそも、ジョンが潜在能力として持っていたパワーは両手に現れる光という設定だから、スクリーンが急激に明るくなったり、光り輝くのはやむをえない。最初はそのパワーをうまくコントロールできなかったジョンだが、各種の試練を経て場慣れしてくると・・・。
他方、ジョンに対するモガドリアンの包囲網が狭まるにつれて、既に自分1人の戦いを展開していた美しき女戦士ナンバー6も応援に駆けつけてきたから、ここにジョンたちが通っていたハイスクールを舞台に、ロリアン星人VSモガドリアン星人のまさに異業種格闘シーンが大展開されることに。スピード感いっぱいのこんなド派手なシーンが好きな人にはたまらないだろうが、残念ながら私には・・・。ドリームワークス作品らしく(?)、本作の結末は第2弾、第3弾の登場を予測させるものとなっているが、『トワイライト』シリーズと同じく、私はこれ以上のシリーズ化はノーサンキュー。
2011(平成23)年6月15日記