日11-124 (ショートコメント)


「劇場版テンペスト-3D-」
    

                    2011(平成23)年12月12日鑑賞<東映試写室>

監督:吉村芳之
原作:池上永一『テンペスト』(角川文庫)
真鶴/仲間由紀恵
孫寧温/仲間由紀恵
朝倉雅博/谷原章介
喜舎場朝薫/塚本高史
聞得大君(尚育王の姉)/高岡早紀
徐丁垓/GACKT
王妃(尚育王の妃)/若村麻由美
尚育王(琉球王国の国王)/高橋和也
花風女将/小林幸子
大勢頭部/かたせ梨乃
国母/八千草薫
嗣志(真鶴の父)/奥田瑛二
2011年・日本映画・149分
配給/角川映画

 私はテレビドラマは全く観ないが、『テンペスト』は話題になっていたから、そのポイントは知っていた。それが3Dの劇場版になると聞き、「これは観なければ・・・」と思ったが、2時間29分という長さにまず戸惑った。しかも、ネット情報によれば「ドラマ版全10話を2時間半に再構成」と書いてあったから、基本的なストーリーはドラマと全く同じ。そう思うとなおさら躊躇したが、3Dだし、やっぱり行かなければ・・・。しかし・・・。

◆ 三国志をドラマ化すれば、60分~90分モノで30話にも50話にもなる。現在3年越しでNHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』が放映されているが、これだって90分モノで計13話。『テンペスト』はそれほど壮大な歴史ドラマではないが、薩摩と清国の間で揺れ動き、そこにアメリカのペリー提督まで加わってくる激動の時代の琉球王国を舞台に、男だと偽って王宮に上り、役人として辣腕を振るうヒロイン(?)孫寧温(仲間由紀恵)の一生を描くドラマは、それなりに壮大。そうすると、1本の映画ですべての物語を描くのはムリ?そんな心配をしていたが、案の定・・・。

◆ 映画冒頭には、3Dの映像を意識した龍の躍動的な姿が登場する。これこそ不思議な力を宿した女の子の誕生を象徴するものだが、史上最年少で官吏登用試験を突破した孫寧温には、尚育王(高橋和也)の姉で強い霊力を持つ王族神の聞得大君(高岡早紀)をはじめ、さまざまな敵対勢力が・・・。さらに後半には、琉球王国のっとりのため清国から派遣された徐丁垓(GACKT)が登場するから、その対決も見モノ。ところが、私の観る限りこれらのストーリー展開は基本的に平凡。しかも、3Dの映像美を魅せつけるシーンも乏しい。これではいくら劇場版3Dと銘打っても、所詮テレビドラマの延長では?
                               2011(平成23)年12月17日記