弁護士 坂和章平による
   「独断」と「偏見」にもとづく

                映 画 評 論
                  
                         更新日 2017(平成29)年1月6日

 〔目 次〕
               注) タイトルの後ろの(年)の表示は映画の製作です。
                  本文はネタバレを含みます。

洋16-1 禁じられた歌声(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2016年1月4日鑑賞
        (フランス、モーリタニア映画)           2016年1月8日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-2 クーパー家の晩餐会(2015年) 

        <ギャガ試写室>                 2016年1月8日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年1月14日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-3 フランス組曲(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月10日鑑賞
        (イギリス、フランス、ベルギー映画)      2016年1月21日記
  ・・・ナチス・ドイツ占領下に置かれたフランスでは、レジスタンスもあればユダヤ人へ
   のホロコーストも!そんな状況下、ユダヤ人の女流作家イレーヌ・ネミロフスキーは
   いかなる立場に?
    書くことが命。それは同時期に観た『ヴィオレット-ある作家の肖像-』(13年)も
   同じだが、イレーヌ・ネミロフスキーが書き残していた『フランス組曲』は、2人の娘の
   手によって60年以上後に出版され、ベストセラーに。
    世の中にはすごい話があるものだ。しかも、そのテーマはナチス占領下のフランス
   の小さな町を舞台とした、ナチス軍将校とフランス人人妻との禁断の恋。トルストイ
   の『戦争と平和』ほどの体系的完成度はないものの、こりゃ必見!


洋16-4 ブリッジ・オブ・スパイ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年1月19日記
  ・・・ジョージ・ルーカス監督の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(15年)に見る壮
   大な世界観とあっと驚くキャラクターもいいが、スティーヴン・スピルバーグ監督の「
   歴史もの」はもっと面白い。また、「スパイもの」映画は多いが、東西冷戦時代のス
   パイものは『引き裂かれたカーテン』(66年)、『寒い国から帰ったスパイ』(65年)
   を双璧として特に面白い。
    トム・ハンクス演じる人権感覚にあふれた良心的な弁護士は、なぜソ連のスパイ
   の弁護人を?また、一介の弁護士が、なぜ米ソのスパイ交換という極秘任務の交
   渉役を?その任務の遂行にはいかなるリスクが?それをドノヴァン弁護士は、どの
   ようにやり切ったの?
    そんな重々しいテーマを理解するには、NHKBS1の『映像の世紀』全11回の助
   けを借りるのが一番。これを補助教材として、60年前の「東西冷戦時代」の政治ド
   ラマと人間ドラマをしっかり勉強したい。


日16-5 ピンクとグレー(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月10日鑑賞
        (日本映画)                     2016年1月14日記
  ・・・近時は又吉直樹の『火花』以外は、若者の書いた青春小説にもイケメン俳優にも
   トンと興味がなくなったが、なぜ行定監督は現役アイドルが書いた原作の映画化に
   挑戦?それは、人間の多面性を描き出すネタの面白さだが、『ピンクとグレー』とい
   ういかにも思わせぶりなタイトルにふさわしい原作を映画化にするについての同監
   督のあっと驚くアイデアに注目!
    劇中劇の面白さは『恋におちたシェイクスピア』(98年)で折り紙つきだが、本作を
   観たあなたはきっと本作のアイデアに口をあんぐりさせるはずだ。
    ちなみに、芥川龍之介の自殺も、三島由紀夫の自殺も今なお謎だが、本作におけ
   る人気絶頂のアイドルの首吊り自殺も謎のまま・・・?


洋16-6 スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月10日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年1月18日記
  ・・・これまでテレビで断片的にしか観ていなかった『スター・ウォーズ』シリーズの最新
   作を、今回はじっくりと劇場で。その壮大な世界観と圧倒的な迫力はさすがだが、つ
   いていくのがしんどいという実感も・・・。もっとも、『ロッキー』シリーズとは全く異質だ
   が、珍しいキャラクターやドンパチの派手さだけではなく、そこには当然ながら生々
   しい人間ドラマも・・・。
    魅力いっぱいの新ヒロインの躍動ぶりを見れば、長い間全世界興行収入第1位だ
   った『タイタニック』(97年)を乗り越えた『アバター』(09年)を、更に乗り越える可能
   性も十分だが、さて・・・?


日16-7 ハッピーアワー(2015年) 

        <宣伝用DVD鑑賞>              2016年1月11日鑑賞
        (日本映画)                     2016年1月21日記
  ・・・素人(?)俳優による「アラフォー4人組」の日常を描いた5時間17分の「大作」鑑
   賞に挑戦!その動機は、この4人が第68回ロカルノ映画祭で最優秀女優賞を受賞
   したためだが、ハッキリ言って、セリフは棒読みだし、演技は下手!なのに、なぜ最
   優秀女優賞を?
    その内容は、『ハッピー・アワー』というタイトルとは正反対。それぞれの夫婦関係
   や男関係は悲劇のドツボにはまりこんでいくが、それでも4人組の仲は不滅・・・?
    そこらの絶妙の感覚を、素人芝居(?)を我慢しながらしっかり味わいたい。


洋16-8 ヴィオレット―ある作家の肖像―(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年1月17日鑑賞
        (フランス映画)                  2016年1月21日記
  ・・・今や芥川賞作家・又吉直樹の名前を知らない人はいないが、『第二の性』を書
   き、フェミニズム運動に生涯を捧げたボーヴォワールと「唯一無二の関係」にあった
   女流作家ヴィオレットの名前を知っている日本人は少ないのでは・・・?
    今でこそ際どいセックス描写を得意とする女流作家は多いが、自分自身の生と性
   を赤裸々に描いた『私生児』をはじめとする小説群のインパクトの大きさはいかばか
   り?本作の鑑賞を契機に、同じ「私小説」でも、軽薄短小なノベライズ本ではなく、た
   まにはそんな「古典」に挑戦してみては・・・。


日16-9 知らない、ふたり(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年1月17日鑑賞
        (日本映画)                    2016年1月20日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-10 消えた声が、その名を呼ぶ(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年1月23日鑑賞
        (ドイツ、フランス、イタリア、ロシア、カナダ、ポーランド、トルコ映画)
                                   2016年1月29日記
  ・・・世界の歴史ではさまざまな時代、さまざまな地域に大量虐殺事件が起きている
   が、犠牲者数100万人とも150万人とも言われる、1915年に起きた「アルメニア
   人大量虐殺事件」とは?
    「最大のタブー」と言われているそんな事件に、若き巨匠ファティ・アキン監督が「ト
   ルコにルーツを持つ自分の役目」として挑戦!
    「愛、死、悪についての3部作」の最終章となる本作は、「家族」「喪失」から「希望」
   へと続くロードムービーだが、さてその結末は?緊張の連続でしんどい映画だが、
   そのハッピーエンドに思わず誰もがホッとするはずだ。


洋16-11 白鯨との闘い(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月24日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年1月28日記
  ・・・ハーマン・メルヴィルが1851年に発表した『白鯨』は世界文学全集の1つとして
   必読の書だが、そのネタは一体どこに?司馬遼太郎と同じように、ネタをトコトン取
   材する若き日のメルヴィルの熱意によって生まれたのが、『白鯨』の元になった本作
   だ。
    石油文明の前に、産業革命の一翼を支えたのは、鯨油。そんな歴史上の視点も
   ふまえて1819年当時の捕鯨の実態を勉強しつつ、「白鯨」との死闘を味わいた
   い。
    本作後半に見るボートの中でのサバイバル模様は、『野火』(14年)や『ゆきゆき
   て、神軍』(87年)と同じように深刻だが、ラストは「希望」で終わるので、ご安心
   を・・・。


洋16-12 メモリーズ 追憶の剣(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年1月23日鑑賞
        (韓国映画)                     2016年1月26日記
      ショートコメントのとおり。


日16-13 エヴェレスト 神々の山嶺(2015年) 

        <東宝試写室>                  2016年1月25日鑑賞
        (日本映画)                     2016年1月29日記
  ・・・1924年にエベレスト頂上を目指しながら消息を断ったジョージ・マロリーの遺体
   を、1999年に発見!もし、マロリーの遺品としてカメラが発見され、その中に頂上
   に立つ彼の姿が写っていれば、エベレストをめぐる山岳の歴史は大きく変わるは
   ず!
    「映画化不可能な小説No.1」と言われていた、そんな「仮説」にもとづく夢枕獏の
   小説『神々の山嶺』が遂に映画化!
    『エベレスト 3D』(15年)は1996年に起きた史上最大の遭難事故という実話を
   3Dで撮影した信じられないような映画だったが、本作はあくまでフィクション。しか
   も、近時の製作委員会方式花盛りの邦画らしく、説明調が目につく欠点も。
    それでも、一方は死に、他方は生き残る結果となった好対照の2人の男を熱演し
   た阿部寛と岡田准一に拍手!


洋16-14 ヘイトフル・エイト(2015年) 

        <ギャガ試写室>                 2016年1月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年2月3日記
  ・・・密室劇、推理劇は面白い!クエンティン・タランティーノ監督が自ら脚本を書き、
   西部劇タッチかつ「R18」指定のどぎつさで、それに挑戦!
    毒を入れたのは誰だ?をめぐる怒涛の推理と、怪しげでウソつき、嫌われ者ばか
   りが織り成すド派手な撃ち合いは、B級映画の醍醐味でいっぱいだ。
    「そして誰もいなくなった」状態に至る結末は何とも虚しく、「ホントにこれでよかっ
   たの?」の思いでいっぱいだが、人間なんて所詮こんなもの・・・?
    それにしても、メインの男たちを押しのけてアカデミー賞助演女優賞にノミネートさ
   れた「紅一点」(?)の女優の血だらけになった迫真の演技に拍手!


洋16-15 あの頃エッフェル塔の下で(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年1月30鑑賞
        (フランス映画)                   2016年2月2日記
      ショートコメントのとおり


洋16-16 ブラック・スキャンダル(2015年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>        2016年1月31日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年2月4日記
  ・・・貧乏で悪ガキだった幼なじみが、一方はギャングのボスに、他方はFBI捜査官
   に。そして、弟は上院議員に。そんな、絆と名誉と忠誠心で結ばれた3人が「協定」
   を結べば、敵対するギャング対峙はもとより、何でもやりたい放題!
    アメリカのギャングやマフィアの歴史を勉強すれば、そんな実話が浮上してくる。『
   ディパーテッド』(06年)は何かと脚色していたが、本作はまさに実録路線だ。
    ジョニー・デップ演じる犯罪王の恐さを中心に、その時代とその真相をしっかり勉
   強したい。


洋16-17 ヘリオス 赤い諜報戦(赤道HELIOS)(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年2月1日鑑賞
        (中国映画)                     2016年2月4日記
  ・・・日本が安保法制の是非を議論している間に(?)、韓国で開発された超小型核兵
   器“DC-8”を犯罪組織「ヘリオス」が強奪!それが現実に行使されたら・・・?
    香港、中国、韓国のメンバーで香港に設置された特別テロ対策本部は、何とかD
   C-8を取り戻すことができたが、さてその保管は?香港の雨傘運動、台湾の総統
   選挙、中台間の「92年合意」を踏まえた(?)、DC-8の処理をめぐる中国と香港、
   そして韓国の協議(対立?)に注目!
    一貫して日本はカヤの外だが、ラストの舞台はなぜか京都の鞍馬山に。しかして、
   本作の真の主役は誰?尻切れトンボ的結末は、次回作への布石かも・・・?


洋16-18 愛しき人生のつくりかた(2014年) 

        <テアトル梅田>                   2016年2月3日鑑賞
        (フランス映画)                     2016年2月5日記
  ・・・夫に先立たれた85歳の祖母を、どの老人ホームに入れる?それは深刻な問題
   だが、青年、父親、祖母の3世代にわたる心温まる家族の物語を描いた本作はフラ
   ンスで大ヒット!
    計算づくで、随所にちりばめられた短いエピソードもお見事!墓地をまちがえた孫
   が祖父の葬儀に遅れてくるのはもってのほかだが、それすらも、おしゃれなエンディ
   ングのネタに・・・。ほっこりと心が温まった93分間に、大満足!


洋16-19 オデッセイ(2015年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>          2016年2月7日鑑賞
        (アメリカ映画)                      2016年2月9日記
  ・・・『ゼロ・グラビティ』(13年)は「二人芝居」だったが、本作はマット・デイモンの「一
   人芝居」で作品賞や主演男優賞に挑戦!
    本作前半では、火星でのジャガイモ栽培に見る、主人公のサバイバル能力に注
   目!もっとも、NASAとの通信手段が意外に早く回復できたため、その救出はロビ
   ンソン・クルーソーよりは早めに・・・?
    アメリカのために命を捧げたヒーローの救出劇は、『プライベート・ライアン』(98
   年)、『エネミー・ライン』(01年)など、ハリウッド映画の得意分野。それを内部抗争
   を絡めて描いたのはさすがだが、いささか鼻につく面も・・・。さて、アカデミー賞の行
   方は?


洋16-20 ディーパンの闘い(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年2月14日鑑賞
        (フランス映画)                     2016年2月18日記
  ・・・政治的にも軍事的にも中東情勢が混迷を続ける中、ヨーロッパ各地への「難民」
   問題が深刻化。しかし、「スリランカ」って一体どこにあるの?また、「タミル・イーラ
   ム解放の虎」とは?
    そんな時代状況と、「偽装家族」となった難民一家の、「普通の家族」としての幸せ
   追求の姿を描いた本作なればこそ、カンヌで審査委員長を務めたコーエン兄弟は、
   本作をパルム・ドール(最高賞)に!
    一瞬、「戦争映画」?と錯覚してしまった「邦題」の意味は、ラストに向けてくっきり
   と!少し難解だが、ノー天気な島国ニッポン人も、たまにはこんな映画でしっかりお
   勉強を!


洋16-21 ドラゴンブレイド(天將雄師/DRAGON BLADE)(2014年) 
                                            

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年2月14日鑑賞
        (中国、香港合作映画)                2016年2月17日記
  ・・・1949年生まれの私は「弁護士40周年」を迎えたが、1954年生まれのジャッキ
   ー・チェンも、「成龍襲名40周年」!「平家の落人伝説」ならぬ「古代ローマ帝国軍
   の失踪と落武者伝説」を素材に、ローマ帝国VS中国全漢西域連合軍が激突!
    時は、紀元前(BC)53年。シーザーが死んだ(BC44年)少し前に、ローマ帝国V
   Sクレオパトラ率いるエジプトの戦いとは別に、シルクロードでこんな戦いがあったと
   は!
    ジャッキー映画には小難しい理屈は無用。西域警備隊の隊長として何よりも「世界
   平和」を求める壮大な男のロマンとジャッキー流アクションを味わいながら、定番の
   ハッピーエンドまでタップリと楽しみたい。


洋16-22 サウルの息子(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年2月18日鑑賞
        (ハンガリー映画)                 2016年2月23日記
  ・・・本作は「ホロコースト」を描く映画の一本だが、これまでのどの作品とも違う、「ゾ
   ンダーコマンド」の視線から。しかも、家族の一部がその犠牲者だというネメシュ・ラ
   ースロー監督は、あくまでサウルの視線だけにトコトンこだわった撮影手法を!
    ユダヤ式の埋葬のためには「ラビ」が不可欠だが、なぜサウルはトコトンそれにこ
   だわるの?
    『大脱走』(63年)も悲劇的結末だったが、それは本作も同じ。あらためて、本作
   からホロコーストについての新たな一考を!


洋16-23 キャロル(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2016年2月21日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2016年2月24日記
  ・・・パトリシア・ハイスミスといえば、アラン・ドロンが主演した名作『太陽がいっぱい』
   (60年)等、原作が20作以上も映画化されている人気女流作家だが、若き日の彼
   女が本作の原作を別名義で出版したのはなぜ?
    今でこそ「LGBT」も同性婚もOKだが、いかに「古き良き時代」とはいえ、1950
   年代のアメリカで『ロミオとジュリエット』ばりの女同士の純愛はムリなのでは?
    キャサリン・ヘップバーンとオードリー・ヘップバーンの共演とも見紛うような(?)、
   ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの演技に注目!さて、第88回アカデミー賞
   での主演女優賞、助演女優賞のW受賞はあり、それともなし?


洋16-24 スティーブ・ジョブズ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2016年2月21日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2016年2月24日記
  ・・・アップルの創業者スティーブ・ジョブズは、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツと並
   ぶ「二大巨人」だが、さてその実像は?
    それを知るには、時代の異なる3つの「プレゼン」の舞台裏に迫るのがベスト!ダ
   ニー・ボイル監督はそう考え、『ソーシャル・ネットワーク』(10年)と同じように、本作
   を速射砲のようにセリフをくり出す膨大な会話劇としたが、そりゃ私には疲れること
   おびただしい・・・。
    内部分裂や権力闘争のサマは予想どおりだが、意外や意外、女性関係について
   スティーブ・ジョブズがこれほど不器用だったとは・・・。本作を観ると、私には逆に「
   スティーブ・ジョブズって本当に天才?」そんな疑問すら湧いてきたが・・・。


洋16-25 ドリーム ホーム 99%を操る男たち(2014年) 

        <テアトル梅田>                2016年2月27日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2016年3月4日記
  ・・・日本の住専問題、米国のサブプライムローン問題の本質に迫る映画が、近く公開
   される『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(15年)と並ぶ本作!
    1%の勝者と99%の敗者。これは米国の大統領選挙をめぐる論点でもあるが、
   良くも悪くもアメリカはそういう国。したがって、悪徳不動産屋との固い「師弟関係」
   の中で、99%の敗者から1%の勝者にのし上がり変節していく主人公を、ラミン・バ
   ーラニ監督も母親も批判的に描いているが、私はこの主人公に対して好意的。なぜ
   なら、彼はそれだけの努力をしているからだ。
    本作ラストのあっと驚く結末の行方を考えながら、そんな男の生きザマをしっかり
   本音で議論したい。


日16-26 女が眠る時(2016年) 

        <梅田ブルク7>                2016年2月27日鑑賞
        (日本映画)                    2016年3月4日記
     ショートコメントのとおり。


日16-27 マンガ肉と僕(2014年) 

        <シネ・ヌーヴォ>               2016年2月28日鑑賞
        (日本映画)                    2016年3月4日記
  ・・・私が応援している才女・杉野希妃の監督第1作がこれ。オリジナルものが大好き
   な杉野希妃が、あえて原作ものを選んだのはなぜ?マンガ肉とは一体何?そして、
   3人の女の1人・サトミを演じた杉野希妃のあっと驚くブタ姿とは・・・?
    本作の表のテーマ(?)は、僕の女遍歴の物語だが、底に秘めたテーマ(?)は、
   男に抗う女の物語。そう聞くとえらく難解そうだが、『Kyoto Elegy』という英題がピ
   ッタリの京都の風情と、かなりマンガチックなストーリー展開をタップリと楽しみた
   い。


洋16-28 グランドフィナーレ(YOUTH)(2015年) 

        <ギャガ試写室>                2016年3月4鑑賞
        (イタリア、フランス、スイス、イギリス映画)   2016年3月8日記
      ショートコメントのとおり


洋16-29 虹蛇と眠る女(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年3月9鑑賞
        (オーストラリア、アイルランド映画)       2016年3月11日記
      ショートコメントのとおり


洋16-30 ディバイナー 戦禍に光を求めて(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年3月9鑑賞
        (オーストラリア、アメリカ、トルコ映画)    2016年3月11日記
      ショートコメントのとおり


洋16-31 ROOM(2015年) 

        <ギャガ試写室>                 2016年3月11鑑賞
        (アイルランド、カナダ映画)             2016年3月17日記
  ・・・「監禁もの」の映画は多いが、生まれてから5歳の誕生日までママと2人だけで「R
   OOM」の中で暮らすジャックの世界観は?そんな5歳児に「外の世界」を語れば、
   頭の中が「天動説」から「地動説」へと「コペルニクス的転換」をし、混乱を極めるの
   は当然だが、それによってママも脱出への新たな意欲が・・・。
    しかして、「モンテ・クリスト伯」脱出計画とは?ママの救出は?そして、新たに見た
   本物の世界はジャックにとっていかなる価値が?母子の再生は?
    見事アカデミー賞主演女優賞をゲットしたブリー・ラーソンと天才子役の演技力に
   注目しつつ、オリジナリティあふれるストーリー展開をタップリ楽しみたい。


洋16-32 見えない目撃者(我是証人/The Witness)(2015年)
                                            

        <ギャガ試写室>                2016年3月11鑑賞
        (中国、韓国合作映画)              2016年3月17日記
  ・・・盲人は健常者以上に触覚、聴覚、嗅覚等が鋭いから、意外に「見えない目撃者」
   の証言能力は高いのかも?他方、「百聞は一見に如かず」とほざく若者は、懸賞金
   欲しさのいい加減な証言・・・?
    そんな対比の中、ストーリーは世間を騒がせている「女子大生誘拐事件」と絡め
   て、意外な犯人像を特定していくことに・・・。こりゃ面白い!こりゃ必見!
    犯人逮捕劇のスリルとサスペンスも相当なものだが、本作のオールハッピーエンド
   は少し甘すぎかも・・・?


日16-33 家族はつらいよ(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年3月12鑑賞
        (日本映画)                      2016年3月16日記
  ・・・戦後70周年記念として『母と暮せば』(15年)という「重い映画」を完成させた山
   田洋次監督が、一転して『男はつらいよ』と『東京家族』(13年)を合体させた喜劇に
   挑戦!
    70代の老夫婦は昭和の時代を生き抜いた平均的な日本人像だが、妻の誕生祝
   いとして「離婚届に判子が欲しい」と言われたことを端緒とする、8人家族が織り成
   す物語は実に面白い。
    弁護士的にはホントはもっと生々しくて大変だよという気持ちが強いし、結末のあ
   っけなさには少し不満もあるが、心暖まる山田流喜劇としてはこれで十分!本作鑑
   賞後、全員がホッコリした気分になれることまちがいなし!


洋16-34 マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年3月12鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年3月16日記
  ・・・サブプライムローン(低所得者向けの住宅ローン)の危うさは最初からわかってい
   た!そんな論評をする経済評論家が信用できないのは当然だが、その「破綻」を予
   測した本作の4人の主人公たちは、今こそCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の
   買占めに!
    この「逆転の発想」はすばらしいが、いかんせん、その理解はあまりに難しい。『ウ
   ォール街』(87年)も『ドリーム ホーム 99%を操る男たち』(14年)も面白かった
   が、それは良くも悪くもその人物像に共鳴度が強かったためだ。しかし、本作の4人
   の主人公たちへの共鳴度は・・・?


洋16-35 インサイダーズ 内部者たち(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年3月12鑑賞
        (韓国映画)                        2016年3月16日記
  ・・・ラッセル・クロウとアル・パチーノが共演したハリウッド映画『インサイダー』(99
   年)は社会派ドラマの最高峰だったが、民主化が遅れている(?)韓国での、政界、
   財界、メディアの闇を「裏金ファイル」の争奪戦を軸として赤裸々に描いた本作も超
   面白い!
    政治ゴロと、学歴・後ろ盾・コネなし検事の2人が「昨日の敵は今日の友」として立
   ち向かう、「三悪人」の壁は鉄壁。しかし、「インサイダー」としてその懐内に奥深く入
   り込めば・・・。
    たまには、こんな骨太社会派ドラマをしっかり勉強しつつ楽しみたい。


洋16-36 エスコバル 楽園の掟(2015年) 

        <テアトル梅田>                   2016年3月25日鑑賞
        (フランス、スペイン、ベルギー、パナマ合作映画)  2016年3月28日記
  ・・・コロンビアの「ゴットファーザー」を目指した麻薬王。それが、パブロ・エスコバルだ
   が、その「表の顔」は慈善事業家で庶民に大人気の政治家だった!
    そんなバカな!そう思うとともにその人物像に興味が湧いたが、さて本作のストー
   リーテイキングは?
    脚本の在り方に好き嫌いはあるが、まずは「エスコバル」への入門編としてこりゃ
   必見!?


洋16-37 ロブスター(2015年) 

        <テアトル梅田>                   2016年3月26日鑑賞
        (アイルランド、イギリス、ギリシャ、フランス、オランダ映画)
                                      2016年3月29日記
  ・・・「ロブスター」とは高級(?)料理店で時々食べるザリガニのような甲殻類だが、本
   作は原題も邦題もなぜそんなタイトルに?
    誰しも、「独身はダメ」とも、逆に「独身じゃないとダメ」とも言われたくないが、近未
   来の某国では、前者が強権的に貫かれていたから、大変!独身者は45日以内に
   パートナーを見つけなければ動物の姿に変身させられることに・・・。
    そんな奇抜な発想とアイデアでカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した本作の世界
   観と寓話性をしっかり味わいたいが、どちらかというと、再生と希望よりも恐さの方
   が・・・。


日16-38 バット・オンリー・ラヴ(2015年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>         2016年3月30鑑賞
        (日本映画)                       2016年3月31日記
      ショートコメントのとおり


洋16-39 緑はよみがえる(2014年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>          2016年3月30鑑賞
        (イタリア映画)                      2016年3月31日記
      ショートコメントのとおり


洋16-40 砂上の法廷(THE WHOLE TRUTH)(2016年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>          2016年4月2日鑑賞
        (アメリカ映画)                      2016年4月6日記
  ・・・検察側VS弁護側の知力の限りを尽くした証人尋問の攻防は「法廷もの」の醍醐
   味だが、その点、本作はイマイチ。その一因は、被告人と弁護人との信頼関係の不
   十分さにあり!
    息子による父親殺しの一級謀殺罪は、検事が言うほど単純ではない。金田一耕
   助やシャーロック・ホームズなら、現場の状況や関係者の聞き込みから、犯人像を
   どう特定していくの?
    法廷で陪審員が下す評決は有罪か無罪だけ。もし無罪だったら果たして真犯人は
   一体誰?邦題の意味をしっかりかみしめながら、法廷や弁護士の「あるべき像」に
   ついて一層の考察を進めたい。


洋16-41 スイートハート・チョコレート(甜心巧克力/Sweet Heart Chocolate(2012年) 

        <シネ・リーブル梅田>                 2016年4月3鑑賞
        (中国、日本合作映画)                  2016年4月5日記
      ショートコメントのとおり


洋16-42 マジカル・ガール(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>                 2016年4月3鑑賞
        (スペイン映画)                       2016年4月5日記
      ショートコメントのとおり


日16-43 リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年) 

        <梅田ブルク7>                    2016年4月9鑑賞
        (日本映画)                        2016年4月14日記
  ・・・岩井俊二監督の『スワロウテイル』(96年)は私にも衝撃だったが、それは今をと
   きめく綾野剛も同じだったらしい。彼の映画づくりは今ドキの日本では珍しい贅沢な
   やり方らしいが、それができるのは周りがその実力を認めるため・・・。
    きっちり3時間の長尺も今ドキ珍しいうえ、「リップヴァンウィンクル」とは一体ナ
   ニ?黒木華、綾野剛、そしてCoccoの3人が織りなす、今をときめくSNS(ソーシャ
   ル・ネットワーキング・サービス)のインチキ性と、その中で必死にあがきながら生き
   る人間の真実性をしっかり確認したい。
    ラストのりりィのヌード姿は特に見たくもないが、そこに凝縮された人間の思いを噛
   みしめれば、岩井演出のすごさがわかるはずだ。


洋16-44 最高の花婿(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年4月10日鑑賞
        (フランス映画)                  2016年4月12日記
  ・・・島国ニッポンでは、「国際結婚」と聞くだけで大騒動。しかし、自由の国フランスで
   は、事実婚、同性婚、異人種間結婚さらに離婚が日常茶飯事だから、それはOK!
    しかし、4人姉妹の姉たちが次々とアラブ人、ユダヤ人、中国人と結婚すれば、両
   親が末娘の婿だけはカトリック教徒にと願うのは当然。ところが、その条件は満たし
   ても、それが黒人だったら・・・?
    移民、難民問題はもちろん、異人種間結婚も大変な問題だが、本作がフランスで
   観客1300万人を動員し、フランス映画歴代動員記録ベスト10の第6位になった
   のは、なぜ?フランス流のユーモアをタップリと含んだ「これぞ泣けて、笑える映画!」
   の典型と言える本作の大ヒットと、その大団円の姿に大きな拍手!


洋16-45 母よ、(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年4月10日鑑賞
        (イタリア、フランス映画)             2016年4月13日記
      ショートコメントのとおり


洋16-46 マクベス(2015年) 

        <東映試写室>                  2016年4月14日鑑賞
        (イギリス映画)                   2016年4月15日記
      ショートコメントのとおり


洋16-47 アウトバーン(2016年) 

        <ギャガ試写室>                  2016年4月15日鑑賞
        (イギリス、ドイツ映画)                2016年4月19日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-48 神様メール(2015年) 

        <ギャガ試写室>                 2016年4月15日鑑賞
        (フランス、ベルギー、ルクセンブルク映画)   2016年4月19日記
  ・・・私たち人間には、イエス・キリストが新約聖書で語った全知全能の神様像が定着
   しているが、本作に見る神様はいじわるで実にイヤな奴!
    神様のいじめから逃れるべく人間世界に家出したイエスの妹エアは、脱出の際の
   腹いせ(?)に、すべての人間の余命を知らせる神様メールを送信!それを受け取
   った人間たちの生き方の劇的変化は如何に・・・?
    そんな映画をキリスト教が定着しているヨーロッパで作っていいの?そう思いつ
   つ、何とも斬新な神様映画のアイデアに唖然!茫然!こりゃ必見!


洋16-49 光りの墓(2015年) 

        <テアトル梅田>                    2016年4月16鑑賞
        (タイ、イギリス、フランス、ドイツ、マレーシア合作映画)
                                       2016年4月19日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-50 スポットライト 世紀のスクープ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年4月16日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年4月21日記
  ・・・『インサイダー』(99年)や『大統領の陰謀』(76年)もすごい社会派ドラマだった
   が、第88回アカデミー賞作品賞を受賞した本作の問題提起もすごい!
    弁護士は個々の事件において依頼者だけではなく(社会)正義にどう向い合うか
   が問われるが、新聞記者は商業主義と伝えるべき報道との兼ね合いが大問題。し
   かして、定期購読者の53%がカトリック信者のボストン・グローブ紙が、カトリック教
   会批判スクープを掲載することの可否は・・・?
    そんな葛藤を乗り越えていく「スポットライト」の4人の記者を中心とする群像劇
   は、『真田丸』の群像劇と同じようにチョー面白いから、こりゃ必見!
    ちなみに、本作を観れば法曹志望者もジャーナリスト志望に変更してしまうかも
   ・・・?


洋16-51 リリーのすべて(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年4月16日鑑賞
        (イギリス映画)                     2016年4月22日記
  ・・・「LGBTQ」という言葉は今やすっかり社会に定着し、同性婚の例も次々と。さす
   がに、カルーセル麻紀やはるな愛のような「性別適合手術」の例は少ないが、その
   第1号が本作が描くリリー・エルベ。今から約90年前の実話だ。
    正常な夫婦の営みをもつ夫が、自分の女性性に気付いたのは、面白半分のある
   偶然から。それにのめり込んでいくにつれて、夫婦間に亀裂が生じ、夫が身心共に
   病的になっていったのは仕方ない。それを性別適合手術によって乗り越えようとす
   る決断はすごいが、その成否は?また、夫婦間の危機の解消は・・・?
    夫婦役を演じる2人の俳優の熱演に注目しながら、そんな「事実にもとづく物語」
   の重みをじっくりと考えたい。


日16-52 ガルム・ウォーズ(2016年) 

        <東宝試写室>                    2016年4月20日鑑賞
        (日本、カナダ合作映画)                2016年4月22日記
      ショートコメントのとおり


洋16-53 さざなみ(2015年) 

        <テアトル梅田>                   2016年4月23日鑑賞
        (イギリス映画)                     2016年4月26日記
  ・・・結婚45周年のパーティーの直前、山で遭難したかつての恋人が氷河の中で発見
   されたことを知らせる手紙が夫に届いたことによって、夫婦間に「さざなみ」が・・・。
    そのさざなみが次第に大きくなっていく過程を、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主
   演男優賞、主演女優賞)をW受賞した2人のベテラン俳優の演技から、男女の全く
   違う感性と視線で、しっかり確認したい。
    それにしても、女はそんなことに、それほどまで嫉妬するの?多くの男はそんな想
   いで戦々恐々(?)だが、その「追い打ち」はラストの妻の反応でしっかりと・・。
    それにしても、女は恐い。私の感想はその一言に尽きるが、さてあなたは・・・?


日16-54 モヒカン故郷に帰る(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年4月24日鑑賞
        (日本映画)                       2016年4月26日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-55 ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出(2015年) 

        <ギャガ試写室>                   2016年4月25日鑑賞
        (イギリス映画)                      2016年4月26日記
      ショートコメントのとおり。


日16-56 海よりもまだ深く(2016年) 

        <ギャガ試写室>                   2016年4月25日鑑賞
        (日本映画)                        2016年5月2日記
  ・・・大阪では千里ニュータウンと泉北ニュータウンが好対照をなしているが、19年間
   も団地暮らしをした是枝裕和監督が「団地」をテーマとして描く人間模様とは?自分
   自身の体験にもとづく(?)小さな物語だが、テレサ・テンの名曲『別れの予感』の歌
   詞そっくりのタイトルの本作が見せる人間模様は奥深い。
    阿部寛演じるダメ亭主と真木よう子演じるしっかり者の元妻、その間でどっしりとし
   た存在感を見せる樹木希林演じる団地暮らしの祖母、そして離婚した両親の間で
   揺れ動く11歳の一人息子。この3世代4人家族が台風の一夜に見せるハイライトシ
   ーンに注目!
    さて、本作のカンヌ国際映画祭での受賞は?


日16-57 クリーピー 偽りの隣人(2016年) 

        <宣伝用DVD鑑賞>                 2016年4月26日鑑賞
        (日本映画)                        2016年5月13日記
  ・・・「クリーピー」って一体ナニ?それは、「偽りの隣人」というサブタイトルと、セーラ
   ー服姿の藤野涼子のセリフ「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人で
   す。」を聞けばわかるはず・・・。
    香川照之の「怪演」と西島秀俊、竹内結子の「名演」が織りなすクリーピーさに頭
   がおかしくなりそうだが、それは本作終盤に見るセット、美術、照明、音楽で倍増さ
   れるから、それにも注目!
    しかして、本作鑑賞後に身体と精神に残るクリーピーさの処理をどうすれば・・・?


洋16-58 アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち(2015年) 

        <テアトル梅田>                   2016年4月29日鑑賞
        (イギリス映画)                      2016年5月10日記
  ・・・「悪の陳腐さ(凡庸さ)」はハンナ・アーレントがアイヒマンを表現した有名な言葉だ
   が、その意味は奥深い。
    ハンナ・アーレントは「アイヒマン裁判」をすべて傍聴し、その傍聴記を書いたが、
   本作はその裁判を全世界にテレビで実況中継したプロデューサーと監督の奮闘を
   描くもの。1960年当時、すごい映画人がいたものだ。
    近時はやりのアホバカ・バラエティーショーではないホントの『アイヒマン・ショー 
   歴史を映した男たち』を、『ハンナ・アーレント』(15年)と共にじっくり鑑賞したい。


洋16-59 COP CAR コップ・カー(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年4月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年5月6日記
  ・・・新鋭監督ジョン・ワッツの面白い原案と脚本に、ケヴィン・ベーコンが即反応し、主
   演と製作総指揮を!
    2人の悪ガキにパトカーを盗まれた悪徳保安官はたちまち真っ青に!一体どうや
   ってこの悪ガキを追跡するの?また、パトカーの中には一体ナニが・・・?
    いくら悪ガキでも子供は所詮子供!そう思えるほどユーモラスなところもあるか
   ら、その分大人たちの必死さもユーモラスに。こりゃ面白い!そんな88分のワンイ
   シュー映画に注目!


洋16-60 獣は月夜に夢を見る(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年4月29日鑑賞
        (デンマーク、フランス映画)            2016年5月2日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-61 孤独のススメ(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年4月30日鑑賞
        (オランダ映画)                     2016年5月6日記
  ・・・オランダで数々の賞に輝いた86分の小品は、邦画と違って説明不足気味なが
   ら、なかなかどうして、奥が深い。
    中年男同士の共同生活はどう見ても奇妙だし、ウエディングドレス姿での結婚式
   の様子は気味が悪い。
    オランダでは映画の作り方が根本的に違う。そんな思いを強くしながらも、心の交
   流とは?真の幸せとは?そんな根本をしっかり考えさせられることに・・・。


日16-62 太陽(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年4月30日鑑賞
        (日本映画)                      2016年5月10日記
  ・・・ウイルスの拡散によって、人類は「ノクス」と「キュリオ」の世界に分断。安倍政権
   下で格差が拡大し、それが固定化していると批判する人たちは、そんな世界観をど
   う評価?
    もっとも、キュリオからノクスへの転換が可能なところが本作のミソで、そこから少
   し無理筋的なストーリーが展開していくので、それに注目!
    中盤に展開される経済封鎖の中での悲惨なドタバタ劇は北朝鮮の姿を彷彿させる
   が、キュリオからノクスへの転換を果たす者とそれが果たせなかった者との対比の
   中、あなたは誰の、どこに、どんな希望を見い出すことができる?


洋16-63 ハロルドが笑うその日まで(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>                2016年5月3日鑑賞
        (ノルウェー映画)                    2016年5月10日記
  ・・・「誘拐」は凶悪犯罪。まして、IKEAの社長の誘拐を企むとは!その動機は?計
   画内容は?
    そんな風に真面目に考えてはダメ!ノルウェー発の88分の佳作は、『チャップリ
   ンからの贈り物』(14年)と同じように、「誘拐」ぶりが一味も違っているところがミソ
   !
    思い付き的、逆恨み的「誘拐」から生まれた、ロードムービーの中での初老の男
   2人によるボケぶりとつっこみぶりを楽しみながら、人生のあり方やその終着点をじ
   っくりと考えたい。変な映画だが、どこか心に残る映画・・・。


洋16-64 ズートピア(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年5月4日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年5月12日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-65 レヴェナント 蘇えりし者(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年5月4日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年5月12日記
  ・・・第88回アカデミー賞の監督賞、主演男優賞、撮影賞を受賞した本作は、その3
   つの視点からの見どころがいっぱい!
    他方、1823年当時の西部の未開拓地では、毛皮ハンターの白人たちは原住民
   との間でいかなる軋轢を?そんな時代背景をしっかり勉強しつつ、本作の主人公の
   キャラとそのサバイバル能力の源泉を理解したい。
    肉弾戦にグッタリ疲れることまちがいなしだが、ラストに見るあっと驚く知能戦は爽
   快。渡辺謙が主演した『許されざる者』(13年)との対比も一興かも・・・。


洋16-66 すれ違いのダイアリーズ(2014年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>         2016年5月12日鑑賞
        (タイ映画)                       2016年5月18日記
  ・・・アクションばかりかと思っていたタイ映画に、「学校もの」の名作が登場!その素
   朴さは中国映画『草ぶきの学校』(99年)を彷彿させるが、水上小学校の貧しさは
   中国以上!まずは、そんな小学校での2人の教師の奮闘ぶりに注目!
    メールが通じない僻地では、日記帳が大活躍!しかして、本作中盤ではその日記
   帳をツールとした男女の恋のすれ違いぶりを楽しみ、かつ日記帳から生まれる恋心
   に注目!
    男女の結びつきには、何よりも価値観の一致が大切。すれ違い続きの中でやっと
   実現する、そんな感動的なフィナーレに大拍手!


洋16-67 オマールの壁(2013年) 

        <テアトル梅田>                  2016年5月14日鑑賞
        (パレスチナ映画)                  2016年5月19日記
  ・・・今や完全に平和ボケ、安全ボケしている多くの日本人は、「万里の長城」や「東西
   の壁」は知っていても、イスラエル・パレスチナ問題の1つの象徴で、ヨルダン川西
   岸地区に建設されている「分離壁」(オマールの壁)については何も知らないので
   は?そんな日本で、パレスチナ人監督による本作が公開されたが、その問題提起
   力の大きさは?
    本作が描くのは国家全体のことではなく、あくまで4人のパレスチナ人の若者たち
   の生き方。「自由の戦士」としてどう戦うか?と恋人との恋をどう成就させるか?は
   本来両立すべきテーマだが、さて現実は?
    信頼、友情、忠誠心や裏切り、そして愛という言葉の重みを噛みしめながら、人間
   の弱さや本性についてしっかり確認したい。


洋16-68 山河ノスタルジア(山河故人)(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年5月14日鑑賞
        (中国、日本、フランス映画)           2016年5月24日記
  ・・・中国の変化は早くかつ激しい。本作は賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督のミューズた
   る趙涛(チャオ・タオ)演ずるタオの視点で、過去(1999年)、現在(2014年)、未
   来(2025年)の中国の姿を描くもの。ちなみに、2000年から2016年は私がウォ
   ッチしてきた中国の時代と重なるから、特に興味深い。
    結婚、出産、離婚、そして息子の結婚話。誰でも経験するそんな人生でも、激動す
   る現代の中国では、その変化の幅がすごい。そんな中、万国共通で変わらないの
   は、故郷への想いだ。47歳になった第六世代の旗手、賈樟柯監督の、現時点での
   「中間総括」をしっかり確認しておきたい。
   


日16-69 阿弖流為(アテルイ)(2016年) 

        <松竹試写室>                  2016年5月17日鑑賞
        (日本映画)                     2016年5月20日記
  ・・・「歴史もの」が大好きな私は、「シネマ歌舞伎」第24弾として完成した、「歌舞伎N
   EXT『阿弖流為』」に大興奮!
    市川染五郎、中村勘九郎、中村七之助3人の熱演がメインだが、周りのキャラも
   曲者ぞろい。大和朝廷VS蝦夷の国の対立を軸とし、神の意思や人間の裏切りをタ
   ップリと盛り込んだストーリーの面白さは抜群だ。
    あらためて、シネマ歌舞伎の魅力とその威力に脱帽!


洋16-70 マネーモンスター(2016年) 

        <ギャガ試写室>              2016年5月18日鑑賞
        (アメリカ映画)                2016年5月28日記
  ・・・コンピューターを駆使した株の大量売買が主流となった昨今、「アルゴリズム」
   のミスによる株価の暴落はあり得ること。しかし、CEOがある目的のために
   人為的に自社の株価を暴落させたら、それは明らかな犯罪!
    しかして、財テク番組として人気を誇る『マネーモンスター』が推薦したそんな
   株を購入して大損をこいたら、その視聴者はどうすればいいの?

    そんなテーマは面白いが、ジョディ・フォスター監督の構想による全体の設定
   とストーリー展開は少し強引すぎ。そのため、私にはかなりの違和感が・・・。


洋16-71 木靴の樹(1978年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年5月19日鑑賞
        (イタリア映画)                    2016年5月20日記
  ・・・1978年のカンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品が今、日本で再公開!
    その3時間余の大作では、19世紀末の北イタリアのある農村で小作人として生き
   る4つの家族の物語が淡々と。まさに、あるがままの姿で、淡々と・・・。その圧倒的
   な映像の「迫力」をしっかり堪能したい。
    ラスト近くになってタイトルの意味がやっとわかるが、なぜ彼らは地主に反抗しない
   の?そんな疑問を、あなたはどのように処理し、どのように本作と対峙する?


洋16-72 トリプル9 裏切りのコード(2015年) 

        <東映試写室>                 2016年5月20日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年5月25日記
      ショートコメントのとおり。


日16-73 ひそひそ星(2016年) 

        <テアトル梅田>                2016年5月21日鑑賞
        (日本映画)                    2016年5月24日記
      ショートコメントのとおり。


日16-74 園子温という生きもの(2016年) 

        <テアトル梅田>                2016年5月21日鑑賞
        (日本映画)                    2016年5月24日記
      ショートコメントのとおり。



洋16-75 カルテル・ランド(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2016年5月22日鑑賞
        (メキシコ、アメリカ映画)          2016年5月28日記
  ・・・鬼才・園子温監督を追った大島新監督の『園子温という生きもの』(16年)は
   演出色が目立ったが、メキシコ麻薬戦争と自警団の実態に迫った本作のドキュ
   メント性はすごい。
    まずは、マシュー・ハイネマン監督が命懸けで迫った、麻薬カルテルVS自警団
   の闘争に注目!次に「正義の味方」と思われていた自警団内部の腐敗ぶりや
   内部の権力闘争の実態に注目!続いて、自警団の正当性は?という本質的問題
   に切り込み、メキシコ麻薬戦争の本質をじっくり考えたい。
    そこではきっと、日本のマスコミが垂れ流すようなキレイごとでは割り切れない、
   人間や社会のワルの実態が見えてくるはずだ。
  


日16-76 ディストラクション・ベイビーズ(2016年) 

        <テアトル梅田>                 2016年5月24日鑑賞
        (日本映画)                    2016年5月26日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-77 スノーホワイト 氷の王国(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年5月28日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2016年5月31日記
      ショートコメントのとおり。


日16-78 殿、利息でござる!(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年5月28日鑑賞
        (日本映画)                     2016年5月31日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-79 復活(RISEN)(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2016年5月30日鑑賞
        (アメリカ映画)                2016年6月2日記
  ・・・かつての『キング・オブ・キングス』(61年)や『偉大な生涯の物語』(65年)、そし
   て、全世界にセンセーションを巻き起こしたメル・ギブソン監督の『パッション』
   (04年)、さらに近時の『サン・オブ・ゴッド』(14年)等キリストをテーマにした映
   画は多い。
    本作は、ローマ帝国百人隊司令官クラヴィスの目からキリストの「復活」を検証す
   るという珍しい試みだが、製作側の狙いどおり司令官はドップリあちら側に・・・。
    信じる信じないはあくまで個人の自由だが、私はキリストの奇跡を信じる立場か
   ら、この手の映画は大好き!


日16-80 探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海(2016年) 

        <梅田ブルク7>            2016年6月5日鑑賞
        (日本映画)                2016年6月8日記
  ・・・人気作家・島田荘司の50作にも上る、「探偵・御手洗潔」シリーズ第1弾が遂に
   映画に!瀬戸内海のロマンと歴史ミステリーの背景はすばらしいが、メインとなる誘
   拐殺人事件の動機や犯人像はイマイチ。また、首長竜をいかに映像化するかが勝
   負なのに、この映像では・・・?
    さて、杉下右京警部の「相棒」シリーズの向こうを張った、探偵・御手洗のシリー
   ズ化は?


日16-81 後妻業の女(2016年) 

        <東宝試写室>             2016年6月6日鑑賞
        (日本映画)                2016年6月10日記
  ・・・黒川博行の大ヒット小説が、大阪を舞台に大阪色タップリに映画化!まずは、完
   璧な大阪弁を操るヒロイン(?)大竹しのぶと、その黒幕、豊川悦司の演技に注
   目!
    遺言公正証書をめぐる相続争いは日常茶飯事だが、それと後妻業との線引き
   は?また、後妻業と殺人罪との線引きは?舛添要一東京都知事の政治資金の私
   的流用疑惑問題と対比しながら、しっかり考えたい。
    ラストを勧善懲悪と見るか、人間喜劇と見るかはあなた次第だが、ひょっとして来
   年のおおさかシネマフェスティバルの受賞作、受賞者はこれで決まり・・・?


洋16-82 或る終焉(2015年) 

        <テアトル梅田>             2016年6月11日鑑賞
        (メキシコ、フランス映画)         2016年6月15日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-83 冬冬の夏休み(冬冬的假期/A Summer at Grandpa’s)
                               (1984年)
  

        <テアトル梅田>             2016年6月11日鑑賞
        (台湾映画)                 2016年6月22日記
  ・・・山口百恵が歌った『ひと夏の経験』(74年)は、歌詞を聞く限りヤバそうなひと夏
   だったが、田舎のおじいちゃんの家で、妹の婷婷と共に夏休みを過ごした冬冬の「
   ひと夏の経験」とは?
    どこか懐かしさが広がるスクリーン上を見ていると、子供には子供の世界がある
   ことがよくわかる。他方、否応なく訪れてくる大人の世界との接点は、どんなところ
   に・・・?
    松山で過ごした私の小学生時代を懐かしく思い出しながら、この夏休みに起きた
   冬冬の成長ぶりを楽しく鑑賞!


洋16-84 恋恋風塵(戀戀風塵/Dust in the Wind)(1987年) 
                                            

        <テアトル梅田>             2016年6月11日鑑賞
        (台湾映画)                 2016年6月17日記
  ・・・侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の最高の傑作『悲情城市』(89年)の重さ、痛
   さとは正反対の、甘く切ない青春映画を懐かしく温かい思いで鑑賞。
    田舎から都会に出てきた若い男女の姿には、誰でも自分の初恋をダブらせるは
   ず。私は思わず日活の青春映画『美しい十代』(64年)を思い出したが、台湾が日
   本と大きく異なるのは兵役の義務があること。
    2人の恋が実らなかったのはそのため、といえばウソになるが、故郷に1人戻っ
   た青年の胸に今行き来するものとは・・・?


洋16-85 山猫 4K 修復版(1963年) 

        <シネ・リーブル梅田>          2016年6月12日鑑賞
        (イタリア、フランス合作映画)        2016年6月10日記
      ショートコメントのとおり。


日16-86 団地(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>         2016年6月12日鑑賞
        (日本映画)                2016年6月15日記
   ・・・是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』(16年)に続いて、「昭和な空間」=「団地」
   を舞台にした阪本順治監督の話題作が登場!大阪弁による「しゃべくり劇」は楽しさ
   いっぱいの人情劇。そう思っていたが、アレレ・・・。ひょっとして本作はSFモノ・・・?
     仏壇屋も漢方薬局も、人の死と向き合う商売。そう考えればこの結末にも納得
   だが、人間の妄想の広がりは所詮ワケのわからないもの。したがって、それについ
   ていくのはしんどいうえ、ある意味バカバカしい・・・。
     でも、こんな映画からしっかり「死生観」を考えることは大切かも・・・。


洋16-87 帰ってきたヒトラー(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>      2016年6月18日鑑賞
        (ドイツ映画)                2016年6月23日記
   ・・・タイムスリップものは、荒唐無稽なストーリー展開の中で、アイデアの奇抜さ、面
   白さを競う名作が多い。
     しかして、誰よりも現代に蘇ってほしくない人物ヒトラーのタイムスリップものな
   ど、所詮不可能。本作がそんな常識を覆せたのは、TV界に彗星の如く現れた
   「ヒトラーのそっくりさん」を「お笑い芸人」に設定したため。これなら国民はオーケー
   だが、本人のしゃべる(叫ぶ?)政治ネタは極めて真面目。さあ、現代のドイツ国民
   は彼のアピールをどう受け止めるの?
     本作によってドイツ国民の民主主義の成熟度がわかったが、さて、舛添要一東
   京都知事を退場させ、来たる7月10日に参議院選挙の投票日を迎える、日本国民
   の民主主義の成熟度は・・・?


洋16-88 シークレット・アイズ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>     2016年6月18日鑑賞
        (アメリカ映画)              2016年6月24日記
  ・・・近時、創作ネタに乏しい(?)ハリウッドが、アルゼンチン映画の名作『瞳の奥の
   秘密』(09年)をベースにチョー面白いサスペンス劇を!
    ニコール・キッドマンとジュリア・ロバーツの二大女優に黒人俳優キウェテル・イジョ
   フォーが絡む配役が目立つが、それぞれの役柄に徹した演技はさすが。
    「死刑と終身刑、どちらがより重い?」という論点は死刑のないアルゼンチンより、
   死刑のあるアメリカの方がよりリアル。また、あっと驚くどんでん返しの連続もすご
   い。
    いくつかの「違和感」を差し引いても、こりゃ必見!


日16-89 64―ロクヨン―前編(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年6月19日鑑賞
        (日本映画)                      2016年6月24日記
   
・・・横山秀夫の大ヒット原作が、前編と後編の2部構成で映画に!これを「ロク
    ヨン」と読める人や昭和64年はわずか7日間だけだったことを知っている人
    は、どれくらい?
     誘拐事件の解明や犯人逮捕は至難のワザだが、「64」の捜査は時効直前
    になっても進展なし。かつての追尾班で今は広報室長になっている佐藤浩市
    扮する三上は、「未だ昭和64年に取り残されている」男に対して、いかに迫って
    いくの?
     本作を観れば、広報室vs記者クラブの対立の他、警務部vs刑事部、キャ
    リア組vsノンキャリア組の対立等、警察のヤミの部分の観察は十分。さらに、
    「幸田メモ」なるものの問題点もバッチリ。しかし、そのヤミの部分はどうすれ
    ば解明できるの?
     そんな中、ロクヨンそっくりの誘拐事件の勃発にはビックリだが、これが前
    編のラストとなり、後編のテーマに繋がっていくことに。さあ、こうなると後編
    も必見!


日16-90 64―ロクヨン―後編(2016年)  

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年6月19日鑑賞
        (日本映画)                       2016年6月27日記
   ・・・スマホ世代は知らないはずの、公衆電話ボックスやテレホンカードは昭和の風
   物詩。しかして、後編の舞台の一つはそれになる。電話ボックスの中で、14年間プ
   ッシュボタンを押し続けた男の執念とは・・・?
     後編の注目点は、佐藤浩市vs永瀬正敏、三浦友和、緒形直人が織りなす中年
   男同士の「対決」と、そこに見る人間ドラマ。若者受けを狙った作品が目立つ昨今、
   この重厚さは貴重だ。
     犯罪ミステリーのスリリングな展開と、あっと驚く結末は一級品だが、原作とは違
   うバージョンにしたことの賛否は分かれるところ。さて、あなたはこの結末をどう評
   価?


日16-91 午後の遺言状(1995年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年6月25日鑑賞
        (日本映画)                      2016年6月29日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-92 ダーク・プレイス(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年6月25日鑑賞
        (イギリス、フランス、アメリカ映画)        2016年7月1日記
  ・・・8歳の時に起きた一家惨殺事件で兄の犯罪を証言し、ただ一人生き残った少女
   が28年後の今、「殺人クラブ」の依頼によって、その事件とご対面!
    28年間の「時間差」のある2つの「時制」が同時並行で描かれるうえ登場人物も
   多いので、ストーリーは難解だが、最後には一本の線につながる犯人捜しの快感も
   あるから、しっかりスクリーンに集中したい。
    もっとも、「自殺請負人」の登場や素人による調査が順調に進み過ぎる点など、少
   し違和感も・・・。


洋16-93 エクス・マキナ(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年6月26日鑑賞
        (イギリス映画)                   2016年7月1日記
  ・・・今やAI(人工知能)は人間の生活に欠かせないが、最高のプロ棋士より強い囲碁
   のAI、「AlphaGo(アルファ碁)」の登場にはビックリ!「スパルタクスの反乱」は鎮
   圧できたが、『猿の惑星』シリーズのような事態になれば、人間は大変!
    そんな問題意識を持てば、第88回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した美人AI
   ロボットにも用心が必要だ。しかし、本作の主人公は「お見合い」のようなチューリン
   グ・テストの中で、次第に恋心が生まれ、「駆け落ち計画」を強行したところから大波
   乱が・・・。
    たった4人の登場人物が織りなす非現実的な世界は、映画上のお話し・・・?それ
   ならいいのだが、ひょっとしてこれは、すぐそこに迫っている近未来・・・?


洋16-94 レジェンド 狂気の美学(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年6月26日鑑賞
        (イギリス映画)                   2016年7月1日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-95 ロスト・バケーション(The Shallows)(2016年) 

        <ギャガ試写室>                 2016年7月5日鑑賞
        (アメリカ映画)                    2016年7月8日記
      ショートコメントのとおり。


日16-96 ふきげんな過去(2016年) 

        <テアトル梅田>                  2016年7月6日鑑賞
        (日本映画)                       2016年7月12日記
  ・・・「空気感」抜群の女優・小泉今日子と、一貫して不機嫌面の二階堂ふみが対決!
    ワニと爆弾をキーワードにしたストーリーが不可思議なら、会話劇で成り立つ本作
   の登場人物たちの会話も不可思議。どこまでが現実で、どこからがファンタジーな
   の・・・?
    所詮人生は不可解だから、その過去も未来も不可解。そんな不思議な人生観を、
   果子(過去)と未来子(未来)の視点から、前田司郎監督が描くとこんな映画に!こ
   りゃ必見!しかして、その満足感と不可思議感は・・・?


洋16-97 めぐりあう日(2015年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>        2016年7月7日鑑賞
        (フランス映画)                    2016年7月12日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-98 ラサへの歩き方 祈りの2400km(冈仁波齐/PATHS OF SOUL)
                               (2015年)
 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>        2016年7月7日鑑賞
        (中国映画)                      2016年7月13日記
   ・・・村人たち11名はチベットの聖地ラサへの巡礼を決意!「五体投地」によるその
    距離は、何と2400km。さて、そのロードムービーは・・・?
     フィクションでもあり、ドキュメンタリーでもある本作の映像が訴えかける真実と
    迫力はすごい。何ごとも、あるがままに・・・。
     政治テーマとしてのチベット問題はさておき、たまには、世俗にまみれた心を
    洗い流せるような、こんな映画をじっくりと!


洋16-99 インデペンデンス・デイ リサージェンス(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年7月9日鑑賞
        (アメリカ映画)                      2016年7月13日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-100 ブルックリン(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年7月9日鑑賞
        (アイルランド、イギリス、カナダ合作映画)     2016年7月14日記
  ・・・1950年代のアイルランドからアメリカへの移民。それは若者にとって夢と希望に
   満ちた旅だったが、さて現実は?ニューヨークやブルックリンを舞台とした移民たち
   によるギャングの抗争劇は面白いが、オーソドックスな女性の成長物語も興味深
   い。
    『つぐない』(07年)であっと驚く演技を見せた、13歳のシアーシャ・ローナンが、
   本作では「2つの故郷」、「2人の男」の間で揺れながらも力強く成長し、決断していく
   ヒロインを熱演!
    新しく選挙権を持った日本の女子高生たちも、目標をAKB48だけに決めず、こ
   んな女性像も選択肢の1つに!


日16-101 二重生活(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年7月10日鑑賞
        (日本映画)                       2016年7月15日記
  ・・・「理由なき尾行」「哲学的尾行」とは?それによって「人間の本質」がわかるそうだ
   が、それってホント?
    真面目な院生が修士論文のために始めた哲学的尾行が、単なる覗き趣味なの
   か、学問的追及なのかはよくわからないが、こんな素人流尾行ではすぐにバレるの
   では?その後のラブホテル入りを含む、あっと驚く展開にビックリ!
    「人間の二面性」は哲学的思索最大のテーマ。しかして、ターゲットに見る「二重生
   活」は意外に単純だったが、教授の「二面性」が顕著なので、そちらにも注目!


日16-102 怒り(2016年) 

        <東宝試写室>                   2016年7月11日鑑賞
        (日本映画)                       2016年7月20日記
  ・・・原作:吉田修一×監督・脚本:李相日『悪人』(10年)のタッグが再び!東京編、
   千葉編、沖縄編という3つの物語を交差させながら描く本作の「統一テーマ」は、「愛
   した人は、殺人犯だったのか?それでも、あなたを信じたい」。
    渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮﨑あおい、妻夫木聡ら7
   人の豪華俳優陣が競い合う「演技合戦」の迫力はすごい。しかし、犯人捜しのストー
   リーが小説ではスリリングでも、映像ではちょっと・・・。私にはそんな違和感が。
    評論家たちは絶賛の嵐だが、さて、あなたの評価は?


洋16-103 裸足の季節(2015年) 

        <テアトル梅田>                   2016年7月17日鑑賞
        (フランス、トルコ、ドイツ映画)            2016年7月21日記
  ・・・7月15~16日にかけて、トルコで軍によるクーデターが発生!そんなニュースが
   世界を駆け巡った日に、何とも瑞々しい5人姉妹の物語を堪能!
    トルコにおける女性差別の実態をちゃんと理解しようと思う反面、海辺での騎馬戦
   をはじめ、部屋の中で無防備に美しい肢体をさらけ出す、十代の少女たちの長い髪
   ときらめくような美しさにうっとり。なるほど、これこそ原題『ムスタング(MUSTAN
   G)』=「野生の馬」・・・。
    ハリウッド映画『大脱走』(63年)も面白かったが、本作ラストに見る「大脱走」に
   注目!その勇気に大きな拍手を送りたい。


洋16-104 ドクトル・ジバゴ(1965年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>         2016年7月18日鑑賞
        (アメリカ、イタリア映画)                2016年7月20日記
      ショートコメントのとおり。


日16-105 永い言い訳(2016年) 

        <GAGA試写室>                  2016年7月20日鑑賞
        (日本映画)                       2016年7月22日記
  ・・・完全オリジナル脚本にこだわっている西川美和監督が、本木雅弘を『おくりびと』
   (08年)以来の主役に起用して、「妻が死んで、一滴も涙を流せない男」の苦悩と
   再生を見事なドラマに!同じように妻を失っても、竹原ピストル演じる、2人の子供
   を持つ男とは、すべてが真逆の反応になるところが興味深い。
    人気作家は結構ヒマなところ(?)から、中盤に見る2人の子供たちの世話が始ま
   るが、この小さな世界を丁寧に描くことによって主人公の人物像が掘り下げられ、
   興味深い人間ドラマが展開していく。
    本作は考えたくもない設定の映画だが、それでもタイトルの意味をかみしめなが
   ら、夏の夜長にさまざまな思いをめぐらせたい。


洋16-106 太陽のめざめ(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年7月22日鑑賞
        (フランス映画)                     2016年7月26日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-107 トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年7月24日鑑賞
        (アメリカ映画)                      2016年7月28日記
  ・・・今や「ドナルド・トランプ」はアメリカ合衆国共和党の大統領候補として有名だが、
   ハリウッドで一世を風靡した脚本家「ダルトン・トランボ」を知っている日本人は少な
   いはず。しかし、偽名で『ローマの休日』(53年)や『スパルタカス』(60年)の脚本を
   書いたのが彼だと知ると、驚くとともに、それは一体なぜ?
    アメリカ合衆国では1954年に共産党が非合法化されたが、それまでは合法。そ
   して、何とトランボは共産主義者でレッキとした共産党員だった!しかして、1950
   年代に吹き荒れたマッカーシー旋風とは?「赤狩り」とは?「ハリウッド・テン」とは?
    チャールズ・チャップリンの「迫害」は有名だから、それと合わせてそんな歴史のお
   勉強をするとともに、トランボという脚本家のすごさを本作でしっかり確認したい。
    本作は、映画に興味を持つ人は必見!勉強すればするほど、昔のハリウッド映画
   がますます面白くなるはずだ。


洋16-108 ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年7月24日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年7月26日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-109 暗殺(2015年) 

        <シネマート心斎橋>               2016年7月27日鑑賞
        (韓国映画)                      2016年8月3日記
  ・・・1911年の日韓併合条約によって朝鮮半島と朝鮮人はいかなる立場に?「日帝」
   の中国進出が始まった1933年当時の上海は?京城(現在のソウル)は?そして、
   大韓民国臨時政府とは?
    そんな歴史の勉強も大切だが、本作は①メチャカッコいい女スナイパー、②複雑
   極まりない二重スパイ、③無国籍風の殺し屋、の三者が織りなすエンタメ巨編として
   楽しみたい。ターゲットは朝鮮総督の司令官と親日派の売国奴だが、さて暗殺団は
   いかなる暗殺計画をたて、それを実行に移すの?
    双子の姉妹が絡まる展開が意外なら、花嫁姿による暗殺も意外(にカッコいい)!
   なるほど、これなら歴代第7位の1270万人の観客動員にも納得!もっとも、これを
   「反日ドラマ」と見れば、日本でのヒットは?


洋16-110 生きうつしのプリマ(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年7月30日鑑賞
        (ドイツ映画)                     2016年8月3日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-111 好きにならずにいられない(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2016年7月30日鑑賞
        (アイスランド、デンマーク映画)          2016年8月2日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-112 ミモザの島に消えた母(2015年) 

        <テアトル梅田>                  2016年7月30日鑑賞
        (フランス映画)                     2016年8月2日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-113 ターザン REBOEN(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年7月31日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年8月2日記
      ショートコメントのとおり。


日16-114 シン・ゴジラ(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年7月31日鑑賞
        (日本映画)                       2016年8月5日記
  ・・・2016年の夏最大の話題作が遂に登場!「シン・ゴジラ」の勇姿は初代ゴジラとよ
   く似ているが、こちらは進化し形態が変わるのがミソ。初代ゴジラ退治には芹沢博
   士のオキシジェン・デストロイヤーが有効だったが、シン・ゴジラに対する血液凝固
   剤経口投与作戦とは?
    わが国の災害法制、安保法制、危機管理体制は?憲法の緊急事態条項の必要
   性は?阪神・淡路大震災、東日本大震災で露呈したそれらの欠点を持ったままで、
   「ゴジラ危機」に対応できるの?かつての防衛大臣小池百合子氏は東京都知事に
   就任し、第3次安倍第2次改造内閣で稲田朋美防衛大臣が登場した今、11月のア
   メリカ大統領選挙で登場するであろう女性大統領も見据えながら、日米安保を前提
   とした日本の防衛のあり方をしっかり考えたい。
    内閣官房副長官として40歳代での総理を目指す主人公をはじめとする、意欲満
   々かつ自信満々の若手政治家たちの危機管理能力を見れば、まだまだ日本は大
   丈夫・・・?


日16-115 花芯(2016年) 

        <テアトル梅田>                  2016年8月11日鑑賞
        (日本映画)                      2016年8月12日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-116 ハイ・ライズ(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年8月13日鑑賞
        (イギリス映画)                     2016年8月15日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-117 ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年8月13日鑑賞
        (韓国映画)                       2016年8月16日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-118 ロング・トレイル!(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年8月20日鑑賞
        (アメリカ映画)                      2016年8月23日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-119 シアター・プノンペン(2014年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年8月20日鑑賞
        (カンボジア映画)                    2016年8月25日記
  
・・・中国では1966~77年の「文化大革命」で多くの知識人、映画人が下放され大
   弾圧を受けたが、カンボジアではポルポトが樹立したクメール・ルージュ政権下、19
   75年には映画人や俳優たちを含む大量の自国民虐殺を!その結果、1974年に
   製作された映画『長い家路』は陽の目を見ることなく、劇場も閉鎖状態に!
    日本の戦後復興と1960年代以降の高度経済成長がいかに奇跡的成功だった
   かは、戦後日本の映画の隆盛の歴史を見ても明らかだ。しかして、2014年の今、
   自由を取り戻したカンボジアの首都プノンペンで生きる美しい女子大生の姿は?そ
   して、彼女が女優だった母を「シアター・プノンペン」ではじめて知った後に、彼女に   起きた変化とは?
    はじめて観たカンボジア映画に注目!その女流監督に注目!そして、ベトナムの
   お隣の国カンボジアの今後の政治経済そして映画のあり方に注目!


洋16-120 奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ(2014年) 

        <テアトル梅田>                  2016年8月21日鑑賞
        (フランス映画)                     2016年8月23日記
  ・・・「学校モノ」は感動モノが多い。それは教師の情熱によって生徒が変わり、両者の
   信頼関係が生まれる中で生徒が大きく成長していくからだ。
    歴史コンクールのテーマに「アウシュヴィッツ」を選んだことで、フランスの落ちこぼ
   れ高校の生徒たちが大変身!そんな「奇跡の教室」を、教育の中立性から逃れら
   れない日本と対比しながら、しっかり味わいたい。
    今後は「潜水艦モノと密室モノにはずれなし」という私の持論に、「学校モノ」も追加
   しなくちゃ・・・。


日16-121 淵に立つ(2016年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>        2016年8月23日鑑賞
        (日本映画)                      2016年8月29日記
  ・・・
深田晃司監督は、『歓待』(10年)以来私が大いに注目している若手監督。前作
   の『さようなら』(15年)はイマイチだったが、カンヌで「ある視点」部門審査員賞を受
   賞した本作は奥が深く、見どころがいっぱい。
    それなりに幸せそうな3人家族の中に、宗教とオルガンを通して準家族のような位
   置を占めたものの、殺人の前科を持つ闖入者のある日のある行動は?それから8
   年後を描く後半は、「あっ」と驚く人間関係が提示され、「あっ」と驚く結末に至るが、
   その必然性は?またその真相は?
    崖の淵に立って人間の心の奥底の暗闇を覗き込めば、一体何がわかるの?その
   うえ、闇の中に落ちてしまえば、元も子もないが・・・。


洋16-122 ストリートオーケストラ(2015年) 

        <テアトル梅田>                  2016年8月27日鑑賞
        (ブラジル映画)                    2016年8月29日記
      ショートコメントのとおり。


日16-123 SCOOP!(2016年) 

        <東宝試写室>                  2016年8月31日鑑賞
        (日本映画)                      2016年9月2日記
  ・・・長い間キムタクと共に「抱かれたい男」No.1、2として君臨していた福山雅治
   が、無精ヒゲにパーマヘア、アロハシャツに革ジャン姿の中年「パパラッチ」役に挑
   戦。そんな破天荒な男と組む新米記者を二階堂ふみが演じるが、この凸凹コンビに
   よる『週刊文春』ばりの特ダネ獲得は?
    『ナイトクローラー』(14年)で見た「ナイトクローラー」との比較、 『おやすみなさい
   を言いたくて』(13年)に見た戦場カメラマンとの比較が不可欠だが、それ以上に芸
   能週刊誌の生き残り策を真面目に考えることも大切だ。しかして、こんな破天荒な
   パパラッチの生きザマを、あなたはどう評価?


洋16-124 イレブン・ミニッツ(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年8月31日鑑賞
        (ポーランド、アイルランド映画)          2016年9月2日記
      ショートコメントのとおり。


日16-125 何者(2016年) 

        <東宝試写室>                  2016年9月1日鑑賞
        (日本映画)                      2016年9月2日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-126 レッドタートル ある島の物語(2016年) 

        <東宝試写室>                  2016年9月6日鑑賞
        (日本映画)                      2016年9月8日記
      ショートコメントのとおり。



洋16-127 リトル・ボーイ 小さなボクと戦争(LITTLE BOY)(2014年)
                                              

        <テアトル梅田>                  2016年9月10日鑑賞
        (アメリカ映画)                     2016年9月13日記
  ・・・
本作の主人公は悪ガキから「小人」とバカにされる8歳の「リトル・ボーイ」だが、
   日本人なら誰でも知っている通り、「リトル・ボーイ」には別の意味が!邦題のサブタ
   イトルは野暮というものだが、最初にビンを動かした少年の「念力」は次に山を動か
   し、遂には捕虜となった父親を連れ戻すため、「リトル・ボーイ」を広島に投下させ、
   戦争を終わらせることに・・・?
    日本でもアメリカでもないメキシコ人の若手監督が、なるほど、なるほどと思える自
   由な発想でオリジナルな物語を作りあげたところが本作の面白さだが、多くの日本
   人は本作に何とも微妙な感覚を覚えるはずだ。


洋16-128 グッバイ、サマー(2015年) 

        <テアトル梅田>                  2016年9月17日鑑賞
        (フランス映画)                    2016年9月21日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-129 アスファルト(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年9月18日鑑賞
        (フランス映画)                    2016年9月21日記
 
・・・今年は日本でも「団地」を舞台にした『海よりもまだ深く』(16年)と『団地』(16
   年)が注目されたが、なぜかフランスでも・・・。マンション管理は民主主義の学校。
   それが私の持論だが、EVの入れ替えをめぐる住民投票から始まる、古い郊外の団
   地を舞台にした3つの物語とは?
    ロミオとジュリエット風の恋愛物語(?)は少しまともそうだが、宇宙飛行士の物語
   も、車いすの主人公を襲う負の連鎖、三隣亡的な物語の展開もハチャメチャ!しか
   し、その中にもユーモアと明日への希望を忘れないところがすばらしい。そんな微妙
   な味付けを、本作でタップリと!


洋16-130 ティエリー・トグルドーの憂鬱(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年9月18日鑑賞
        (フランス映画)                    2016年9月21日記
  ・・・51歳にして、長年勤めてきた会社から突然解雇通告を!フランスの労働事情が
   日本以上に厳しいことは、本作や『サンドラの週末』(14年)等を見れば明らかだ
   が、ハローワークの充実度は・・・?スカイプによる面接シーンもはじめて見たが、そ
   の効用は?
    スーパーの警備員という第2の職場が見つかれば、それで十分御の字。また、リ
   バースモーゲッジがもてはやされている(?)昨今、持ち家にこだわらず借家に切り
   替えて生命保険に入り安心した生活を送ることにも一理あるが、さて・・・?
    憂鬱な演技だけで主演男優賞を受賞できるのだから、フランス映画はさすが奥が
   深い・・・。


日16-131 オーバー・フェンス(2016年) 

        <テアトル梅田>                 2016年9月20日鑑賞
        (日本映画)                     2016年9月27日記
  ・・・41歳で自殺した函館出身の小説家・佐藤泰志の小説が、熊切和嘉監督の『海炭
   市叙景』(10年)、呉美保監督の『そこのみにて光輝く』(14年)(『シネマルーム
   32』166頁参照)に続く山下敦弘監督の本作の「3部作」として完結!今の時代に
   なぜ、彼の小説がそこまでもてはやされるの?
    彼の小説は人間観察力が鋭く、登場人物たちのキャラクターは複雑で奥深いから
   映画化は難しいうえ、映画化してもその表現は難しい。だからこそ、監督や俳優た
   ちもやりがいがあるし、観客も鑑賞のしがいがあるというものだ。
    その分、現在の邦画の主流派のようなわかりやすさと楽しさ、明るさには欠ける
   が、だからこそそれぞれの人物像を深く考察しながら、作品の言いたいことを読み
   解かなければ・・・。


洋16-132 コロニア(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年9月22日鑑賞
        (ドイツ、ルクセンブルク、フランス映画)    2016年9月27日記
  ・・・「コロニア」って一体ナニ?それは脱出不能、生還率0.01%の残党ナチスの極
   秘要塞。なぜ、そんなものがチリに?アジェンデ人民連合政府を1973年9月の軍
   事クーデターで倒したピノチェト政権とコロニアとの関係は?
    そんな「驚愕の史実に基づく緊迫の脱出劇」を、『ハリー・ポッター』シリーズの子役
   から大きく成長(成熟?)したエマ・ワトソンが大熱演!
    脱出劇の多少の粗さや甘さは無視し、歴史的な問題点をしっかり直視したい。


洋16-133 栄光のランナー 1936ベルリン(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年9月22日鑑賞
        (アメリカ、ドイツ、カナダ映画)         2016年9月29日記
  ・・・1936年開催のベルリンオリンピックは、映画『民族の祭典 オリンピア第一部』
   (38年)と『美の祭典 オリンピア第二部』(38年)でも有名だが、ナチス讃歌と露骨
   な人種差別政策の中、各国はそれに参加すべき?それともボイコットすべき?
    3つの世界記録の保持者が4年に1度の晴れ舞台に参加したいのはヤマヤマだ
   が、「政治とスポーツは別」。そんなキレイ事だけで割り切れるの?しかして、黒人選
   手ジェシー・オーエンスの決断は?
    市川崑監督の『東京オリンピック』(64年)と今年のリオデジャネイロオリンピック
   を参考にしながら本作を観賞し、来たるべき2020年の東京オリンピックへの想い
   を巡らせたい。しかし、キナ臭いにおいが漂っている昨今、3年後に迫ったその開催
   はホントに大丈夫・・・?


洋16-134 ある天文学者の恋文(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年9月25日鑑賞
        (イタリア映画)                   2016年9月30日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-135 グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年)
                                             

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年9月25日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年9月29日記

  ・・・目の前で見る手品やマジックも面白いが、金庫に眠る5億ドルの札束をニューヨ
   ークの会場に舞い散らせたイリュージョンで観客の度肝を抜いたのが前作の『グラ
   ンド・イリュージョン』(13年)。
    今回はフォー・ホースメンも悪役も多少のメンバー交代を経て、マカオを舞台に新
   たな闘いを展開!そして、最後は大晦日のロンドンで見せる一大イリュージョンだ。
    そのトリックを見破ることができればすごいが、そのお楽しみは種明かしも含めて
   本作で・・・。


日16-136 真田十勇士(2016年)  

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年10月1日鑑賞
        (日本映画)                    2016年10月4日記

  ・・・真田幸村は天下一の名将!居並ぶ戦国武将の中で“智謀知略天下に並ぶ者な
   し”。それが定説だが、それは真っ赤な嘘!ところが、猿飛佐助は「オイラの嘘で
   あんたをホンモノの天下一の武将に仕立て上げる」ことに・・・。そんなバカげた、堤
   幸彦演出、中村勘九郎主演のお芝居が映画に!
    「何が本当で何が嘘?」それを統一テーマにした虚々実々の駆け引きは実に面白
   い。NHK大河ドラマ『真田丸』と対比すればなおさらだ。
    徳川家康の本陣寸前で壮絶な討死をとげた幸村と真田十勇士。炎上する大阪城
   と共に相果てた豊臣秀頼と淀君。そんな定説に固執せず、あっと驚く、嘘いっぱい
   のエンタメ巨編を堪能したい。


洋16-137 ハドソン川の奇跡(2016年)  

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年10月1日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2016年10月6日記

  ・・・タイトルを見ただけで、あの時のあの事件が早くも映画に!と驚くが、そんな素材
   に誰よりも早く目をつけたのが86歳のクリント・イーストウッド監督だからすごい。
    日本なら、あんたは偉い!あんたはヒーロー!で終わりそうだが、民主主義の国
   アメリカでは結果オーライは許されず、サリー機長の決断の妥当性についても国家
   運輸安全委員会(NTSB)が徹底的な事後検証に乗り出すことに!しかして、その
   権限は?そのシステムは?
    国家運輸安全委員会(NTSB)のこんな「公聴会」のやり方はホントに正しいの?
   それを含めて、人間の咄嗟の決断の当否についてしっかり考えたい。もちろん、人
   間は神サマではない。それを大前提としたうえで・・・。


洋16-138 イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年10月1日鑑賞
        (スウェーデン映画)                2016年10月5日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-139 歌声にのった少年(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年10月8日鑑賞
        (パレスチナ映画)                 2016年10月13日記
  ・・・イスラエルのハニ・アブ=アサド監督は、『オマールの壁』(13年)から一転して日
   本の『スター誕生!』と同じようなサクセスストーリーを映画化!命懸けの国境越え
   というテーマは共通しているが、本作は実話だけに問題提起よりもエンタメ色をより
   強く!
    もっとも、桜田淳子、山口百恵、森昌子なら歌のすばらしさがわかるが、主人公が
   歌うアラブの歌の良さは日本人にはわかりにくいのが、いささか難点・・・。


洋16-140 神様の思し召し(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年10月8日鑑賞
        (イタリア映画)                   2016年10月13日記
      ショートコメントのとおり。


日16-141 少女(2016年) 

        <梅田ブルク7>                2016年10月9日鑑賞
        (日本映画)                    2016年10月14日記
  ・・・『告白』(10年)もややこしかったが、17歳のJK(女子高生)2人を主人公にした
   本作も日本の都市法制と同じように複雑かつ難解。清楚で上品な女子高が舞台だ
   が、「因果応報、地獄に堕ちろ!」が統一テーマ(?)だから、その対比に唖然!
    遺書の朗読から始まる本作は死の臭いがプンプンするが、なぜ2人のJKは人の
   死ぬところを見たいの?団塊世代のおじさん(じじい?)にはそもそもそれが不可解
   だから、17歳のJKの心理に深く入り込み理解するのは、もともと無理がある。しか
   し、やっぱり面白い!それは一体なぜ・・・?


洋16-142 エル・クラン(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年10月9日鑑賞
        (アルゼンチン、スペイン映画)          2016年10月13日記
  ・・・1982年に起きたフォークランド紛争で、アルゼンチンはイギリスに敗退。以降、
   軍政から民政に移行したが、その混乱期に何とこんな身代金誘拐事件が!
    『64―ロクヨン―』(16年)が描いた誘拐事件の社会的背景も複雑だったが、本
   作の背景はもっと複雑だから、パンフを購入してしっかりお勉強を!
    本作の注目点は誘拐事件に絡んで夫と妻、3人の息子と2人の娘が織りなす家族
   の絆。とりわけ、家族挙げてのチームワーク(?)が見ものだが、その矛盾は?対立
   点は?そして、事件の結末は・・・?


洋16-143 ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年10月15日鑑賞
        (イギリス映画)                   2016年10月20日記
  ・・・あなたは将来どんな仕事に就きたいですか?政治家、弁護士の人気は近時下降
   気味だが、スポーツ選手と共にピアニストや作家は大人気!もっとも、それには才
   能と努力が不可欠だから大変だ。就活にうつつを抜かすレベルなら、平社員(貝社
   員?)がせいぜい・・・。そこで「編集者!」と挙げる人は一人もいないはずだ。
    しかして、1920年代のアメリカに現実に存在したカリスマ編集者パーキンズと
   は?「削れ!」「削れ!」をめぐる作家と編集者との命を賭けた格闘は興味深い。こ
   れまで映画では描かれなかったそんな世界をしっかり鑑賞したい。
    ちなみに、本作の鑑賞については、活字不況、本離れ時代の現在の日本でもミリ
   オンセラーの出版を続けている幻冬舎のカリスマ編集者・見城徹氏の生きザマと対
   比させるのも一興だろう。


洋16-144 ジェイソン・ボーン(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年10月15日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年10月20日記
  ・・・国家の安全のためには、個人情報の収集と管理が不可欠だが、他方で、プライ
   バシーの大切さは?各地でテロが続発し国家間のサイバー戦が激化する中、国家
   の安全vsプライバシーというテーマが急浮上!そんな時代状況を受けて、『ボーン』
   シリーズの新作の必要性が急浮上してくることに・・・。
    本作では、新たに登場するCIA長官、サイバー専門の美人エージェント、凄腕の
   作戦員という3人のキャラに注目しながら、そんなテーマをしっかり考えたい。
    そしてまた、セリフがたった20行しかないという主人公ジェイソン・ボーンの強い
   意思力と行動力をタップリ楽しみたい。


洋16-145 フランコフォニア ルーヴルの記憶(2015年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>       2016年10月20日鑑賞
        (フランス、ドイツ、オランダ合作映画)      2016年10月25日記
      ショートコメントのとおり。


日16-146 追憶(2015年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>       2016年10月20日鑑賞
        (日本映画)                     2016年10月25日記
  ・・・玉砕を否定し、徹底持久戦を目指す栗林中将の戦略・戦術は、クリント・イースト
   ウッド監督の硫黄島2部作である『父親たちの星条旗』(06年)と『硫黄島からの手
   紙』(06年)で存分に描かれたが、そのモデルはペリリュー島での中川大佐の戦い
   にあったらしい。
    2015年4月9日天皇・皇后両陛下が慰霊に訪れたことによってペリリュー島での
   死闘は俄然有名になったが、そこでの70日間の壮絶な死闘と人間模様を本作でじ
   っくり鑑賞したい。
    『プライベート・ライアン』(98年)の戦闘シーンの迫力もすごかったが、こちらは
   ホンモノだけに意味合いが違う。こんな空爆、こんな艦砲射撃の後、洞窟の中にこ
   もって70日間も戦った日本人がいたことを、今の若者たちはどう考える?


洋16-147 みかんの丘(2013年) 

        <テアトル梅田>                 2016年10月22日鑑賞
        (エストニア、ジョージア映画)           2016年10月25日記
  ・・・コーカサスの国グルジア(ジョージア)って一体どこに?日本人には全く馴染みの
   ないそんな国にも、こんなスリリングな物語が・・・。
    私の故郷である松山市もみかんの産地だが、2人の老人は戦火の中、なぜみ
   かんの丘に残ったの?傷ついた敵、味方の兵士を看病したことから生まれてくる、
   憎悪と対立を経た赦しの物語とは?そして、銃撃戦(?)の結末は・・・?
    島国日本人も、こんな映画から国際感覚を養わなくては・・・。


洋16-148 とうもろこしの島(2014年) 

        <テアトル梅田>                 2016年10月22日鑑賞
        (ジョージア、ドイツ、フランス、チェコ、カザフスタン、ハンガリー合作映画)
                                    2016年10月25日記
  ・・・『みかんの丘』(13年)に続いてグルジア(ジョージア)の映画を鑑賞。まず、セリ
   フが全くないまま進む、老人と孫娘による小さな中洲でのとうもろこし栽培の姿にビ
   ックリ。しかし、ある日1人の傷ついた兵士を助けたことから1つのドラマが・・・。
    他方、近時の日本と同じように、コーカサスの国にも想定外の大雨が降ると、とう
   もろこしの収穫は?春から秋への「期間限定」で形成された小さな中洲は?
    さて、あなたはこの寓話から何を学ぶ?


日16-149 海賊とよばれた男(2016年) 

        <東宝試写室>                  2016年10月26日鑑賞
        (日本映画)                     2016年10月31日記
  ・・・出光興産は「民族系」石油元売り会社のトップだが、本作のモデルとなったその創
   業者・出光佐三はなぜ海賊とよばれたの?彼こそ北九州の門司から満州、南方へ
   と風雲児のように石油販売を拡大した本作の鐵造だが、敗戦を迎え、国策会社・石
   統(石油配給統制会社)からパージされてしまうと・・・。
    「一人もクビにしない。社員は家族。」そんな「大家族主義」の社是が、苦境になれ
   ばなるほど発揮されていくストーリー展開は面白い。そして、英国海軍による拿捕も
   恐れず、1953年の日承丸事件によって、イランから石油を運ぶという「奇手」を成
   功させた感動のクライマックスに注目!
    混迷を極める今こそ、こんな日本人がいたことをしっかり思い起こすことが大切
   だ。


洋16-150 インフェルノ(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年10月29日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年11月4日記
  ・・・『ダ・ヴィンチ・コード』(06年)や『天使と悪魔』(09年)に続く人気シリーズ第3作
   のタイトル『インフェルノ』とは、ダンテの『神曲・地獄篇』の意味。
    ボッティチェリの「地獄の見取り図」やヨーロッパに広がった黒死病(ペスト)の恐怖
   に勝るとも劣らない「ウィルスによる人類半減計画」とは一体ナニ・・・?トム・ハンク
   ス扮するラングドン教授は冒頭から苦悩続きだが、美人の相棒の協力よろしきを得
   てさまざまな謎解きも、ウィルスの拡散の防止の実行も着々と・・・。そう思っている
   と、ラストにはあっと驚くどんでん返しが・・・。
    フィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールの観光旅行を兼ねて楽しむことができ
   れば、あなたは相当な人生の達人だ。


洋16-151 手紙は憶えている(2015年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年10月29日鑑賞
        (カナダ、ドイツ映画)                2016年11月2日記
  ・・・アウシュヴィッツ映画は多いが、90歳の主人公が出ずっぱりで復讐の旅に出る
   物語はチョー異質。その執念には驚く他ないが、強度の認知症の彼にはかつての
   囚人仲間が事細かく書いてくれた手紙が拠りどころだ。
    ルディ・コランダーを探し、4人目にやっと憎きナチ野郎にたどり着いたが、そこで
   展開されるあっと驚くどんでん返しとは?
    認知症もここに極まれり。そんな結末を、あなたはいかに解釈・・・?


洋16-152 ある戦争(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年10月30日鑑賞
        (デンマーク映画)                  2016年11月2日記
  ・・・昨年9月に「平和安全法制関連2法」を成立させたわが国は、今やっと「駆けつけ
   警護」の在り方を議論しているが、小国デンマークは既にアフガニスタンに駐留軍を
   派遣!敵の攻撃を受けた部隊長は敵の「視認」をしないまま空爆を要請したが、さ
   てその可否は?
    本作後半に展開される裁判劇は、自衛隊の海外派遣をめぐる「神学論争」に明け
   暮れてきた日本人は必見!本作の展開を遠くの出来事としてでなく、日本人にも身
   近なものとして真面目に考えなくちゃ・・・。


洋16-153 ダゲレオタイプの女(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>               2016年10月30日鑑賞
        (フランスー、ベルギー、日本合作映画)      2016年11月2日記
  ・・・ホラー映画の得意な黒沢清監督が、フランスを舞台にフランス人俳優、全編フラ
   ンス語でホラー・ラブロマンスに初挑戦!ところで「ダゲレオタイプ」とは一体ナニ?
   チラシを見て一瞬SM映画かと錯覚したが、それは全くの誤解!
    大きなお屋敷での銀板写真をめぐる摩訶不思議な展開と、時には中世の貴婦
   人、時にはシルヴィ・バルタンのような美女に注目しながら、生者と死者の境目が不
   明なストーリーを堪能したい。
    もっとも、後半からラストにかけての土地開発をめぐる展開が世俗的になりすぎた
   のは、少し残念・・・。


洋16-154 人間の値打ち(2013年) 

        <テアトル梅田>                  2016年11月1日鑑賞
        (イタリア映画)                    2016年11月5日記
  ・・・原題の『人的資本』でも、邦題の『人間の値打ち』でも題名だけでは本作の意味や
   狙いはわからないが、交通事故による損害賠償額は「人間の値打ち」を測る1つの
   メルクマール。その額は上流、中流、下流によって、いかに違うの?
    大きく3つの章に分けられた本作では、3つの階層を代表する個性豊かな人物を
   中心にスリリングな物語が進展するが、その展開は『ワイルドシングス』(98年)を
   彷彿させる面白さ!こりゃ、とにかく面白い!
    映画づくりはこうでなくちゃ!こんなオリジナリティあふれたイタリア映画なら、日本
   版にリメイクしてもきっと面白いはず。そんなチャレンジを、日本人監督に期待した
   いものだ。


洋16-155 われらが背きし者(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>            2016年11月3日鑑賞
        (イギリス、フランス映画)               2016年11月5日記
  ・・・スパイ小説の大家、ジョン・ル・カレの原作の映画化なら、複雑難解はやむをえな
   いが、先が読めず手に汗を握るスリリングな展開に!
    そう予想したが、「巻き込まれ型」サスペンスの典型たる本作は意外と平凡で、先
   が読める展開に・・・。
    しかし、亡命を求める準主役級の資金洗浄屋の男が魅力的!しかも、マネーロン
   ダリング(資金洗浄)のテーマはいかにもタイムリー。それだけで問題提起力が強い
   から、少し甘めだが星4つに・・・。


日16-156 湯を沸かすほどの熱い愛(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>           2016年11月3日鑑賞
        (日本映画)                      2016年11月5日記
  ・・・中国では「白髪三千丈」という表現もOKだが、「湯を沸かすほどの熱い愛」は日
   本ではちょっと誇大表現・・・?いやいや、末期ガン宣告を受けた宮沢りえ扮する肝
   っ玉母ちゃんの奮闘ぶりを見れば、それは誇大ではない!
    どこの馬の骨ともわからない若手監督(?)の商業映画デビュー作に、宮沢りえ、
   オダギリジョー、杉咲花等のビッグネームが即決で参加。その理由はオリジナル脚
   本のすばらしさにあるが、さまざまなところで予想を裏切る演出もすばらしい。
    山田洋次監督の『男はつらいよ』シリーズは血のつながった家族の物語だが、本
   作の家族については、血のつながりの視点から検討するのも面白い。
    涙をいっぱい流しながら、「湯を沸かすほどの熱い愛」をしっかり確認したい。


洋16-157 ジュリエッタ(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年11月19日鑑賞
        (スペイン映画)                    2016年11月24日記      ショートコメントのとおり。


洋16-158 弁護人(2013年) 

        <シネ・リーブル梅田>              2016年11月19日鑑賞
        (韓国映画)                      2016年11月24日記
  ・・・日本でも戦前は「治安維持法違反」事件があったが、韓国では1980年代初頭に
   釜林(プリム)事件と呼ばれる国家保安法違反事件が!監禁・拷問による虚偽の自
   白、それによる国家保安法違反の罪の捏造。全斗煥(チョン・ドゥファン)の軍事政
   権下では、そんな恐ろしいことが現実に!
    高卒の金儲け弁護士がなぜそんな事件にのめり込み、その後人権派弁護士にな
   り、さらに政治家に転身し、大統領にまでなったの?そんな弁護士とは一体ダレ?
    歴史の勉強はもとより、弁護士としての各種選択と生きザマを考える上で、法律を
   学ぶ人たちに本作は必見!


日16-159 聖の青春(2016年) 

        <大阪ステーションシティシネマ>        2016年11月20日鑑賞
        (日本映画)                      2016年11月22日記
  ・・・1988年度のNHK杯将棋トーナメントにおける歴代名人を撃破した羽生五段の
   の優勝、1998年度のNHK杯における羽生vs村山の決勝戦の戦いぶり、そして2
   000年に読んだ大崎善生の原作『聖の青春』で流した涙を、私は今でもハッキリ覚
   えている。
    そんな思い出は心の中だけにしまっておいた方が良いの?それとも映画で再びそ
   の感動を呼び起こすことができるの?そんな微妙な気持ちで本作を鑑賞!
    東の天才・羽生vs西の怪童・村山の2人が見る高み(深み)を考えながら、勝負
   師・村山聖の生きザマをしっかり味わいたい。


洋16-160 小さな園の大きな奇跡(五個小孩的校長/LITTLE BIG MASTER)
                              (2015年)  

        <テアトル梅田>                2016年11月20日鑑賞
        (香港、中国映画)                2016年11月22日記

  ・・・少子高齢化が進む今、都心部では幼稚園、保育園の拡充が求められているが、
   それは香港でも同じ!そう思っていたが、エリート幼稚園と地方の幼稚園の格差の
   広がりはひどいらしい。そんな実態を、本作でしっかり確認!
    とはいえ、本作の鑑賞には政治、経済、社会への批判的な視点は不要。ただた
   だ、園児たちの純真な気持ちに共感し、4500香港ドル(約6万円)の月給を了解し
   て園長になったヒロインの善意に寄り添いたい。
    善戦及ばず、結果は閉園。誰もがそう思うはずだが、思わぬ結末に涙、涙また
   涙。香港発の大催涙映画の登場に拍手!


日16-161 この世界の片隅に(2016年) 

        <テアトル梅田>                 2016年11月23日鑑賞
        (日本映画)                     2016年11月25日記
  ・・・アニメがあまり好きでない私も、すずの日常生活を丁寧に描いた映像の美しさと
   優しさに納得!夫の顔も知らないまま嫁いだ18歳のすずだったが、お偉方が勝手
   に始めた「あの戦争」によって、その日常生活には物資不足と空襲警報の苦しみ
   が・・・。
    広島弁丸出しの、のんのセリフは心地良く、時々見せる「非日常」の描写もなるほ
   ど、なるほど・・・。しかし、原爆投下の広島は?呉市は?
    それでも生きていく!タイトルの意味を噛みしめながら、ヒロインのそんな心の叫
   びをしっかり受け止めたい。


洋16-162 誰のせいでもない(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年11月23日鑑賞
        (ドイツ、カナダ、フランス、スウェーデン、ノルウェー映画)
                                   2016年11月25日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-163 マダム・フローレンス! 夢見るふたり(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2016年12月4日鑑賞
        (イギリス映画)                  2016年12月7日記
      ショートコメントのとおり。


日16-164 ミュージアム(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2016年12月4日鑑賞
        (日本映画)                    2016年12月7日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-165 シークレット・オブ・モンスター(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>         2016年12月4日鑑賞
        (イギリス、ハンガリー、フランス映画)     2016年12月9日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-166 チリの闘い(第1部1975年・第2部1976年・第3部1978年)
                                      

        <シネ・ヌーヴォ>               2016年12月10日鑑賞
        (チリ、フランス、キューバ映画)        2016年12月27日記
  ・・・1970年9月のアジェンデ大統領の当選は、今年11月のアメリカでのトランプ大
   統領の当選以上のハプニング!民主的選挙による人民連合政府(社会主義政権)
   の誕生は、世界初の大ニュースだった。
    その3年後の1973年9月11日の軍事クーデターによって大統領府は空爆され、
   アジェンデは自殺(諸説あり)したが、何とそれが命懸けの撮影によって本作に!
   「第1部 ブルジョワジーの叛乱」と「第2部 クーデター」のリアルさはとりわけすご
   い。
    「第3部 民衆の力」は解説調だが、そこでもアジェンデ支持派と政権転覆に動く
   勢力との手に汗を握るせめぎ合いが興味深い。こんなすごいドキュメンタリー映画
   は2度と生まれないだろう。軍事力による中国本土の解放(革命)やキューバ革命
   は知っていても、平和的な「チリの闘い」は知らない人が多いだろうから、本作は必
   見!


洋16-167 母の残像(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年12月11日鑑賞
        (ノルウェー、フランス、デンマーク、アメリカ合作映画)
                                    2016年12月13日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-168 湾生回家(Wansei Back Home)(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>             2016年12月11日鑑賞
        (台湾映画)                     2016年12月20日記
  ・・・中国語のタイトルだけで本作の意味がわかるから、私の中国語のレベルもアップ
   したもの!そんな自信をもって本作の鑑賞に臨んだが、スクリーン上で語られる中
   国語も字幕付きなら大体オーケー・・・?
    過去3度台湾旅行に行った私でさえ台湾のまちが懐かしいのだから、戦後「回家」
   した「湾生」たちが再び故郷を訪れれば感無量になるのは当然。出演者は全員こん
   な企画に「謝謝!」。
    もっとも、観客は年寄りばかり。今の時代を生きる日本と台湾の若者たちこそ『君
   の名は。』(16年)ではなく、本作を観て欲しいのだが・・・。


日16-169 サバイバルファミリー(2017年) 

        <東宝試写室>                  2016年12月16日鑑賞
        (日本映画)                     2016年12月21日記
  ・・・ある日突然、電気がすべてストップしたら・・・?2011年の3.11東日本大震災
   に伴うあんなにすごい福島第一原発爆発事故をテレビ画面上でリアルに目撃した日
   本人なら、そんな想定はまじめに考えるべきテーマ。それが遅ればせながら、半分
   コメディ的に半分リアルに・・・。
    東京のとあるマンションに住む平成末期(?)の標準的な4人家族の、東京脱出の
   決断とその実行方法は?目指す先は・・・?その大変さは?
    後半からクライマックスにかけての甘さ(?)とハッピーエンド的結末が少し不満だ
   が、本作の「世界観」のあり方とその賛否についてしっかり議論したい。


洋16-170 PK(2014年) 

       <シネ・リーブル梅田>            2016年12月18日鑑賞
        (インド映画)                  2016年12月28日記
  ・・・歌わない、踊らない。近時はそんなインド映画の名作も登場しているが、インド映
   画はやはり歌って踊って楽しいのが一番!まさに、本作はそれだ。
    宇宙人のPKが地球上に降臨。しかし、リモコンを失ったため「神さまが行方不明」
   のチラシを配り歩き、インチキ新興宗教の導師と対決。テレビでの公開論争に挑む
   ことに・・・。
    宗教のインチキ性をメインテーマとし、宗教の異なるインド人女性とパキスタン人
   男性との恋が破れたカラクリにミステリー調で肉薄!その中で明らかになる真実と
   は?そして論争の勝者とは?若干つめ込み過剰気味ながら、感動的な収束ぶりは
   お見事!


日16-171 アズミ・ハルコは行方不明(2016年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年12月18日鑑賞
        (日本映画)                    2016年12月21日記
      ショートコメントのとおり。


日16-172 本能寺ホテル(2017年) 

        <東宝試写室>                2016年12月20日鑑賞
        (日本映画)                    2016年12月21日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-173 The NET 網に囚われた男(2016年) 

        <ビジュアルアーツ大阪試写室>      2016年12月21日鑑賞
        (韓国映画)                    2016年12月26日記
  ・・・『レッド・ファミリー』(13年)に続いてキム・ギドク監督が南北朝鮮問題に鋭く切り
   込んだ本作の主人公は、北の寒村で貧しくも平穏な生活を送る漁師。魚網がエンジ
   ンに絡んだ事故で南へ流れ着いた男にスパイ容疑がかけられたのは当然だが、そ
   こからは取調べ官と警護官の2つの対立軸による興味深い展開に・・・。
    過激な暴力シーンとセックスシーンを抑制した本作は実にわかりやすい。そのうえ
   低予算かつ早撮りで作られたことは明らかだ。すると、本作はキム・ギドク監督の手
   抜き作?いやいや決してそうではない!
    1つの論点を2つの対立軸から描く本作はわかりやすいが、実に鋭く南北朝鮮問
   題の問題点を提示している。『君の名は。』(16年)の大ヒットは結構だが、邦画も
   若者向けの駄作を連発せず、本作のような問題提起作を作って欲しいものだ
   が・・・。


洋16-174 聖杯たちの騎士(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年12月23日鑑賞
        (アメリカ映画)                  2016年12月26日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-175 フィッシュマンの涙(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年12月23日鑑賞
        (韓国映画)                    2016年12月27日記
  ・・・世の中にはさまざまな奇病、難病があるが、フィッシュマン(魚人間)は病気では
   なく、臨床試験の結果、副作用で人為的に作り出されたもの。世の中の注目を浴び
   たフィッシュマンは悪魔か英雄か?それとも食糧?
    若手の脚本家が書いた面白い原案を、イ・チャンドン監督がエグゼクティブ・プロ
   デューサーとして映画化!そんな韓国映画の活力はさすがだが、朴槿恵(パク・ク
   ネ)大統領の弾劾事件で揺れ動く今の韓国は若者世代の不満でいっぱい。そんな
   不満が、見事に本作に!
    バカバカしさと詰め込み過ぎという難点もあるが、それ以上の問題提起性がすご
   い。もし自分が魚男になったら・・・?そんな想定は絶対にしたくないが、ラストシー
   ンを見ると、魚男もあながち悪くはないかも・・・?


洋16-176 幸せなひとりぼっち(2015年) 

        <シネ・リーブル梅田>            2016年12月23日鑑賞
        (スウェーデン映画)               2016年12月28日記
  ・・・高負担、高福祉の国スウェーデンは、日本と違って老人が安心して暮らせる国。
   そう思っていたが、妻に先立たれ59歳で嫌われ者の頑固じじいになった主人公を
   見ると、アレレ・・・。
    早く妻の元へ行くための首つり自殺もままならず、向かいの共同住宅に引っ越し
   てきたイラン人の「大阪のおばちゃん」的個性に振り回される姿は、かわいそうでも
   あり、いとしくもあり・・・。
    近時次々とヒットするスウェーデン映画の「くすっと笑ってほろりと泣ける」要素が
   本作にもぎっしり!


洋16-177 ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年12月24日鑑賞
        (アメリカ映画)                   2016年12月27日記
      ショートコメントのとおり。


日16-178 土竜の唄 香港狂騒曲(2016年) 

        <TOHOシネマズ西宮OS>          2016年12月24日鑑賞
        (日本映画)                     2016年12月28日記
      ショートコメントのとおり。


洋16-179 こころに剣士を(2015年) 

        <テアトル梅田>                 2016年12月29日鑑賞
        (フィンランド、エストニア、ドイツ映画)     2017年1月6日記
  ・・・日本では『宮本武蔵』や『赤胴鈴之助』など剣をテーマにした映画は多いが、第8
   8回アカデミー賞外国語映画賞のフィンランド代表に選ばれた本作の奇妙な邦題は
   一体ナニ?それは『スウィングガールズ』(04年)と同じような田舎校が初出場した
   フェンシングの全国大会で初優勝するサクセスストーリーだが、実はウラの物語が
   すごい!
    ドイツとソ連に挟まれたエストニアという小国は大変。第二次世界大戦が終わると
   ドイツ兵として召集されていた元フェンシング選手はソ連の秘密警察から追われる
   ことに。こうなりゃ「でもしか先生」に。主人公はそう考えたが、フェンシングの血が
   燃えてくると・・・。
    世界にはこんな物語があることを、こんな小作からしっかり学びたい。